こんな呼び名があるんです。(貨物編)

鉄道模型
カピの塚
こんな呼び名があるんです。(貨物編)
どうも、こんばんは。木曜担当のカピの塚です。
まだ5月だというのに、東京は初夏を通り越して
真夏の一歩手前のような暑い日が続いておりました。
(今日は雨が降ったので涼しいのですが)

そんな暑い日には、キンキンに冷やした水が飲みたくなりますね!

岩手釜石の自然水

ほどよく冷えたお水です。

「この水は軟水だね。」(カピバラさんの仲間のベージュさん風に言ってみました)

………って、よく見たらラベルに電気機関車の絵が描いてありますね。

これ、先日知人から頂いたのですが、JR貨物東北支社のオリジナルグッズで、
「岩手釜石の自然水」という、ミネラルウォーターなのです。
JR貨物東北支社のホームページにて買うことができます(※1本130円、1箱24本セット単位)。

さて、本題です。
このラベルに描かれているのはJR貨物のEH500形という電気機関車です。
首都圏、東北地方を中心に北は五稜郭(北海道)まで、幅広い範囲で使われています。

この機関車には、「ECO-POWER 金太郎」という愛称があり、
車体にもそのロゴとイラストが描かれています。

EH500形 電気機関車(3次形)プレステージモデル
EH500形 電気機関車(3次形)プレステージモデル


特徴的なのはその車体で、2つの車体で1台の機関車となっていることです。
動輪は8軸あり、長いコンテナ貨物列車を軽々と牽引し、
しかも勾配の続く青函トンネルでもこの1台の機関車で牽引ができ、
愛称同様、実に強そうな機関車です。

その力強さ故に、東北地方のちびっ子鉄道ファンからは大人気です。
Nゲージ、HOゲージからプラレールまで、様々な形態で模型も発売中です。

このほかにも、JR貨物の機関車にはいろいろな愛称がありますので、ご紹介いたしましょう。

★★★ ECO-POWER 桃太郎★★★

EF210 0形
EF210 0形


EF210形は東海道・山陽本線を中心に、本州太平洋側の平坦路線で使われている電気機関車です。
JRの機関車としては初めて、愛称が一般公募され、「ECO-POWER 桃太郎」に決まりました。
省エネの大出力機関車で、当初は岡山機関区に集中投入されたことに因むそうです。

★★★ ECO-POWER ブルーサンダー★★★

EH200 ブルーサンダー


EH200形は先ほどのEH500と同じく、8軸駆動の電気機関車です。
直流区間専用機で、主に中央本線や篠ノ井線などの山岳路線で使われています。
大物の電気機関車なのにほっそりとしたヨーロピアンテイストのデザインで、
細マッチョ系に仕上げられたボディといったところでしょうか。

★★★ ECO-POWER レッドサンダー★★★

EF510形電気機関車レッドサンダー(量産型)
EF510形電気機関車レッドサンダー(量産型)


EF510形は北陸から東北地方日本海側のいわゆる“日本海縦貫線”で主に使われています。
全機が富山機関区に所属していて、JR貨物の日本海側担当になっているわけですが。
なんと、同型機をJR東日本も導入を予定しているそうで、注目を浴びています。
JR貨物が開発した機関車が他社にも導入されるとは、実績が認められた証拠でしょう。

★★★ ECO-POWER レッドベア★★★

・DF200 50番台
DF200 50番台

DF200形は、北海道で使われているディーゼル機関車です。
従来、ディーゼル機関車は凸型の車体が多かったですが、久しぶりに箱型になりました。
ここにきていきなり「赤い熊」というネーミングになったのは北海道向けだからでしょうか。


それにしても、どれも力強そうな愛称ばかりです。
それでは過去にこのような力強そうな愛称や俗称があった機関車はあったのでしょうか。


歴史をひもとくと、ありました。


★★★ マンモス★★★

EH10 51号機 (プラモデル)
EH10 51号機 (プラモデル)


いきなりプラモデルの画像になって恐縮ですが、
国鉄のEH10形には「マンモス」という俗称がありました。
国鉄が開発した最初で最後の2車体・8軸の電気機関車です。

巨大な車体もさることながら、日本の電気機関車では珍しい黒色の車体だったわけですが、
国鉄は外部の工業デザイナーに設計を依頼したそうです。
“黒い車体”で“スカート付き”で“2車体連結構造”の電気機関車は唯一でしょう。

東海道本線の貨物列車で使うためだけに開発されたようで、
それ以外では山陽本線や宇野線など、範囲が限られていました。
東海道本線自体は花形路線ですが、
使われる範囲が限られると地味な存在になってしまいます。

とはいえ、山岳路線で使えるかどうかとか、
歯車の比率を変えて高速旅客列車の牽引に使えないかとか、
国鉄ではEH10を使っていろいろな試行錯誤を行なっていたといいます。

車体も大きいので、他の路線へ転用もできるわけもなく、
1980年代前半までに全車が引退となりました。
本物のマンモス同様、今ではまず見ることのできない機関車となりました。


さてさて、普段は乗ることができない貨物列車ですが、
貨物列車の先頭を務める機関車の愛称を知っているだけでも、
ちょっと見方が変わってくるのではないでしょうか。

担当@カピの塚
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