新三郷鉄道フェアに行ってきました【後編】

鉄道模型
カピの塚
新三郷鉄道フェアに行ってきました【後編】
こんばんは、カピの塚です。
ショッピングモール「ららぽーと新三郷」で開催された、
“新三郷鉄道フェア”のレポートの続きです。

今回は、みなさんがお待ちかねのあの車輛に潜入レポートです!

しんみさと夢空間カフェ
※夢空間カフェは9月16日(木)で閉店しました。

どーん!
新三郷鉄道フェア
オシ25-901外観

なんと、ららぽーと新三郷には、「夢空間」用客車が保存展示されています。

「夢空間」とはJR東日本が新しい時代の寝台列車として開発した豪華客車のことです。
展望食堂車、ラウンジカー、寝台車の3両によって構成され、主に寝台特急「北斗星」に連結されるなどして活躍しました。
2008年3月に引退となりましたが、各1両ずつしか製造されなかったため、実際に乗って旅をすることができた人は限られています。
鉄道ファン憧れの列車の一つです。

写真は、オシ25-901と呼ばれる大きな展望窓のついた食堂車です。
東急車輛が車体を製造し、内装など装飾は東急百貨店が手がけました。

新三郷鉄道フェア
オシ25-901「DINING CAR」のエンブレム

ダイニングカーと書かれています(そのまんまですが)。
現役時代、この車両ではフランス料理のフルコースを楽しむことができました。

現在、オシ25-901は展示のみで立ち入り禁止となっておりますが、
新三郷鉄道フェアの期間中だけはカフェとして特別に営業していました。
中を見られる機会はめったにないので、これを逃すわけにはいきません!

カピの塚ととみのん、決死の潜入レポートです!

新三郷鉄道フェア
オシ25-901内の通路

ドアは付いていますが締切のため、隣の客車から貫通路を通って入る仕組みになっていました。
窓際の狭い通路を歩くだけですでにわくわくです。
ちなみに、左の部屋は調理室。

新三郷鉄道フェア
オシ25-901内の天井

天井の装飾がすでにおしゃれです。
白熱電球の柔らかい明りに包まれます。

新三郷鉄道フェア
オシ25-901内のテーブル席

4人掛けのテーブル席です。
ひじ掛けのついた椅子、ランプシェードの置かれたテーブル。
大きな窓におしゃれなカーテン。
ここはまるで高級レストランと見間違えそうですね。


夢空間カフェでは飲み物と駅弁を楽しむことができます。
食堂車のウェイトレスの制服を着たスタッフさんが食事を運んできてくれるというサービス付き。
(今回の夢空間カフェはメイドトレインさんが運営にあたっています)

ちょうど車内の巨大テレビで北海道のとある路線の展望ビデオが放映されていましたので、
窓の景色が流れていく光景を想像しつつ、旅の雰囲気を味わいます。



そのほか、マニアックな部分の写真もどうぞ。

新三郷鉄道フェア
オシ25-901の車体標記

国鉄が標準で使っていたフォントとは異なる特別なフォントで形式名が書かれています。
文字の色も白ではなく車体デザインに合わせて金色です。

新三郷鉄道フェア
オシ25-901の形式名プレート

なんと、車内のプレートもこのフォントで書かれています。
これは夢空間独自の仕様なのでしょう。

新三郷鉄道フェア
オシ25-901のメーカーズプレート

鉄道車両には製造したメーカーの銘板が取り付けられているのですが、
この東急車輛の銘板、通常のものとは異なるデザインです。

新三郷鉄道フェア
オシ25-901の標記類(右)

車体妻面(連結面)にある標記類もチェック!
まずは右側。

こちらは国鉄標準のフォントで書かれています。
「東オク」は、JR東日本の東京支社尾久車両センターに所属している(していた)ことを示します。

1両の定員がたったの22名!
山手線などの通勤電車が1両あたり140人以上ですから、
まったくの異空間であることをうかがわせます。

新三郷鉄道フェア
オシ25-901の標記類(左)

続いて左側の標記類。
形式名、自重、そして換算両数。
説明は長くなるため割愛します。

白い四角で囲まれたところは、全般検査の標記です。
全般検査とは自動車でいうところの車検のこと。
最後に行った全般検査の年と月(この場合は平成14年1月)、
行った場所(この場合は大宮総合車両センター)が書かれています。

客車の場合、全般検査の有効期間は8年ですから、
この車両は今年の1月に“車検切れ”となったわけなので、
もし再び営業線を走るためには改めて全般検査を行わなければなりません。
(その他にも籍を復活させるとかいろいろ手続きがありますが)


最後に、鉄道趣味の世界では知っていて当たり前(!?)ですが、
この趣味をやっていない人には謎の文字列を解説しましょう。

新三郷鉄道フェア
オシ25-901

( a ) 客車の重量スペックを示す位で、「オ」は32.5t以上37.5t未満が該当。
( b ) 客車の用途を示す位で、「シ」は食堂車のこと。
( C ) 客車の電源方式を示す位で、「2」は列車内の一か所で得た電気を列車全体に供給する方式。
( d ) その客車が使う台車の構造を示す位で、2~7の範囲は2軸ボギー台車。
( e ) 製造番号です。900番代や9000番代は試作車などに使われる飛び番です。


というわけで、しんみさと夢空間カフェ・オシ25-901の潜入レポートでした。




ちなみに。

ららぽーと新三郷には、「夢空間」を構成していた客車がもう一両保存されています。

新三郷鉄道フェア
オハフ25-901

オハフ25-901はラウンジカー。
車内にはゆったりしたソファーやピアノなどが設置され、
お客さんが旅の途中に談笑などをしてくつろぐことができました。

現在は、フードコート「ステーションキッチン」に併設されており、
フードコートの営業時間中は車内で食事をとることも可能です。

新三郷鉄道フェア
オハフ25-901

形式名の解説は基本的には先ほどと同じです。
( b ) 客車の用途を示す位「ハ」は普通車のこと。「フ」は緩急車のことを指します。
緩急車とはハンドブレーキを装備した車両ですが、車掌室があると覚えていただければOKです。


担当:カピの塚@二週間ぶりのご無沙汰!




●関連リンク●
ららぽーと新三郷 > 新三郷鉄道フェア
http://www.lalaport-shinmisato.com/campaign/lala_train_100805/index.html
東急車輛製造
http://www.tokyu-car.co.jp/
メイドトレイン
http://www.maidtrain.info/







余談。
カピの塚はオシ25-901の車内に何故か置いてあった1974年の国鉄時刻表を発見。
とみのんに時刻表の使い方を伝授することに始まり、
面白い駅名探しとか、廃止された路線探しなどをしているうちに、
夢空間カフェの滞在時間が1時間半にも及んでしまいました。

メイドトレインのスタッフさんにも「もしかして最長記録では?」と驚かれました。
スタッフの皆さん、お世話になりました。






もう一つ余談。

TOMIX 92950 【限定品】 JR EF81・24系25形特急寝台客車(夢空間)セット (7両セット)
【限定品】 JR EF81・24系25形特急寝台客車(夢空間)セット (7両セット)
鉄道模型の世界で夢空間の麗しき姿を楽しんでみてはいかがでしょうか。
今回の記念に最後の1個の在庫を放出します。売切れたらごめんなさい。
※このブログをアップして十数分後に売り切れました。ご注文ありがとうございました。
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