第33回鉄道模型ショウ2011レポート【河合商会編】

鉄道模型
カピの塚
第33回鉄道模型ショウ2011レポート【河合商会編】
おはようございます、カピの塚です。
去る7月に東京の百貨店・松屋銀座で開催された第33回鉄道模型ショウ2011レポートの続きです。
今回は、河合商会ブースの様子をお届けします。

▼河合商会

河合商会といえば昭和の時代の貨車のラインナップが豊富であり、
貨物列車ファンには欠かせません。

そんな中、今回の注目はやはり、
新規金型で作るタキ1900形の試作品でしょう。

< KP-279 > タキ1900 セメントターミナル (10両セット)
タキ1900 セメントターミナル (10両セット)


セメント輸送用のタキ1900形は、多くは黒塗りです。
しかしセメントターミナルが保有しているものは、
車体が薄い緑色に塗られており、最大の特徴となっています。
長編成のセメント列車を再現できるよう、こちらは10両セットとなっています。

胴体部分の再現はもちろん、
車体の標記類、手摺やハシゴなどの細かいパーツ、
非常によくできていると思います。

< KP-305 > タキ1900 セメントターミナル (青海) (3両セット)
タキ1900 セメントターミナル (青海) (3両セット)


こちらもセメントターミナルの仕様で、
青海駅(新潟県)に常備されているものを再現した3両セットです。

< KP-306 > タキ1900 セメントターミナル (郡山) (3両セット)
タキ1900 セメントターミナル (郡山) (3両セット)


同じくセメントターミナルの仕様で、
郡山貨物ターミナル駅(福島県)に常備されているものを再現した3両セット。

< KP-302 > タキ1900 秩父セメント (3両セット)
タキ1900 秩父セメント (3両セット)


秩父セメント(秩父太平洋セメント)社の仕様。
秩父鉄道の武州原谷駅常備なので、秩父鉄道ではお馴染みの貨車です。
秩父セメント仕様車はタンク上の手摺類が複雑になっているのが特徴です。

< KP-262B > セメント専用車 (9両セット)
セメント専用車 (9両セット)


先ほどのタキ1900秩父セメント仕様を含む、
秩父鉄道のセメント輸送列車をイメージしたコレクターズセットです。
秩父鉄道の電気機関車をお持ちの方はぜひ連結して楽しみましょう。
なお、タキ1900の車番は先ほどの3両セットとは異なりますが、
付属のホキ5700とタキ12200は車番が既発売品と重複するのがちょっと残念。

< KP-303 > タキ1900 明星セメント (3両セット)
タキ1900 明星セメント (3両セット)


糸魚川駅(新潟県)常備の明星セメント仕様。
ちゃんとロゴも再現されています。

< KP-304 > タキ1900 日立セメント (3両セット)
タキ1900 日立セメント (3両セット)


日立駅(茨城県)常備の日立セメント仕様。
常磐線ではお馴染みですね。
余談ですが、日立セメントはご近所の日立製作所とは関係がありません。


なお、大阪セメント仕様も展示されておりましたが、
写真撮影に失敗してしまいましたのでお見せできません。

< KP-308 > ク5000 (2色塗装) (2両セット)
ク5000 (2色塗装) (2両セット)


車運車のク5000形に赤と青の2色塗り仕様が加わります。

ク5000形は自動車メーカーの工場で生産された(工業製品としての)自動車を、
納品先の地域へ、または輸出のため港へ、輸送するための貨車。

日本の自動車産業の成長と共に増備が進められ、
最盛期には自動車輸送用の特急貨物列車(アロー号)が18両編成という
なんとも堂々たる長編成で運行されるなど、華々しい活躍をしていました。

自動車輸送体系の変化等により、ク5000は姿を消すことになりましたが、
大手自動車メーカーの工場が沿線にある国鉄線などでは、
お馴染みの貨車の一つだったといえます。

< KP-309 > タキ35000 シェル石油 (2両セット)
タキ35000 シェル石油 (2両セット)


タキ35000はガソリン輸送用のタンク車で、
このころのタンク車は荷主である石油会社が所有していました。
そのため、石油会社のロゴが書かれたタンク貨車は沢山存在していました。

この「タキ35000 シェル石油」はそのものずばりシェル石油が所有していたものを再現しております。
ロゴ違いで2両がセットされております。

現在のガソリン等を輸送するタンク貨車は、
日本石油輸送などの輸送専門の会社が所有しているのがほとんどなのですが、
こうして石油会社のロゴが入った時代のタンク車をコレクションするのも楽しいものです。


< KP-310 > トキ25000 (3両セット)
トキ25000 (3両セット)


無蓋車の定番貨車の一つですね。
国鉄時代の最盛期にはおよそ4500両という大所帯になっていました。
現在では輸送体系の変化により少なくなってきました。

模型としては、積荷を各自で作って載せてみるのも楽しみの一つかもしれません。

< KP-311 > レ2900 連合軍専用冷蔵車 (2両セット)
レ2900 連合軍専用冷蔵車 (2両セット)


レ2900は鉄道省が戦前に製造した鮮魚などを輸送するための冷蔵車。
それまでの冷蔵車は沢山あれど、保冷性能が弱いうえに、
元々違う用途の貨車から改造されたものが多く、
積荷の水分により錆びて寿命が短くなるなどの問題がありました。
鉄道省はこれらの問題を全面的に見直すことになり、
保冷方式を改めたり、断熱材を変えるなどし、
本気の冷蔵車を作ることになりました。

レ2900は、第二次世界大戦が終了したあと、
400両以上が連合軍に接収されまして、
連合軍専用車して使われることとなりました。
連合軍では肉類の輸送に使うこととし、
管理する国鉄には冷却方法の変更、断熱材追加、
さらに徹底した整備・洗浄を命じたようです。

このセットはその時代の姿を再現したものです。
車体には英語で何やら書かれておりますね。
「空車は東横浜駅(貨物駅)に返却すること」とか
「冷蔵&冷凍車」という意味だと思うのですが、
なんだか綴りが気になります。

レ2900に限らず、連合軍専用となった鉄道車両には、
その旨を示す英語が車体に書かれていました。


以上、河合商会ブースのご紹介でした。

担当:カピの塚

≪ バックナンバー ≫
第33回鉄道模型ショウ2011レポート【鉄道むすめ・ジオラマ編】 (2011/07/21)
第33回鉄道模型ショウ2011レポート【会場発表品&限定品】 (2011/07/28)
第33回鉄道模型ショウ2011レポート【KATO編】 (2011/08/11)


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