▼鉄道模型コンテスト入口看板
こんにちは、カピの塚です。
8月23日(金)・24日(土)に東京ビッグサイトにて開催された、
鉄道模型コンテスト2013(第5回全国高等学校鉄道模型コンテスト)
のレポートの続きです。
個人的に気になったものをチョイスしていくつかご紹介いたします。
なお、写真のピンボケや撮り忘れ、メモの取り忘れなどございますので、
予めご了承のほどお願いいたします。
【 モジュールレイアウト部門 】 (コーナー編)
モジュールレイアウトとは、分割式の鉄道模型ジオラマのことで、
同じ規格の線路が設置されたモジュールレイアウトどうしで接続が出来るように作られています。
直線レールが敷かれているものと、曲線レールが敷かれているものがあり、
ここでは後者をご紹介します。
▼浅野学園 鉄道研究部 (努力賞)
JR鶴見線の浅野駅を再現したモジュールレイアウト。
この駅では鶴見線本線と海芝浦支線が駅の手前で分かれる特殊な構造をしており、
模型で再現するには面白い題材です。
浅野駅は、JR鶴見線の前身である鶴見臨港鉄道を設立した実業家・浅野総一郎に因んで名づけられた駅名ですが、
浅野総一郎はこのモジュールレイアウトを作成した浅野学園の創立者でもあります。
▼江戸川学園取手中学・高等学校 鉄道研究同好会
京成本線の千住大橋~町屋間にあるカーブをイメージして作成されたモジュールレイアウトです。
モジュールの左寄りに踏切と小さな交番がありますが、
ここは廃止された西千住駅跡の目印として知る人ぞ知る場所です。
なお付近の地下には東京メトロ千代田線が通っており、
モジュールパネルの地下部分にしっかり千代田線が掘ってあるのも細かいです。
▼本郷中学校・本郷高等学校 技術工作研究会 (特別賞)
雪に覆われた風景を再現したモジュールレイアウトで、
合掌造りの建物には照明が組み込まれています。
雪景色のレイアウトは寒々しい風景になることが多いのですが、
背景の夕焼け、建物の照明などの色合いのおかげで、
温かみを感じる仕上がりになっているのが良いですね。
▼関東学院六浦中学・高等学校 (努力賞)
路面電車が走る外国の街並みを表現したモジュールレイアウト。
手作りのストラクチャーが良い雰囲気を出しています。
行き交う人々が沢山配置されているため活気がある街に感じられます。
▼城北埼玉中学・高等学校 鉄道研究部 (技能賞)
東京・秋葉原の有名な景色の一つがこの万世橋です。
レンガのアーチが際立つ建造物はかつては交通博物館の一部として使われていた旧甲武鉄道万世橋駅跡です。
交通博物館や万世橋駅舎があった場所には現在新しい商業施設が建設中。
保守用車を停めておく留置線部分と現役で列車が行き交う中央快速線の電車。
このモジュールレイアウトには過去・現在・未来の風景が凝縮されています。
▼城北埼玉中学・高等学校 鉄道研究部
万世橋から万世橋駅跡を望む風景は、
秋葉原に行った事がある人の記憶や思い出だけでなく、
ドラマやアニメの中にも登場しますね。
▼城北埼玉中学・高等学校 鉄道研究部
肉の万世は万世橋の近くにある有名なお店ですが、
万世橋の風景を象徴する建物のひとつです。
ところでこのモジュール、写真に写っている中央快速線は、
模型の上ではダミーの線路なので列車は止まった状態で展示されています。
▼城北埼玉中学・高等学校 鉄道研究部
なんと、モジュールレイアウトの本線にあたる線路は地下にありました。
丸ノ内線をモチーフにしており、第三軌条が設置されています。
▼京都市立洛陽工業高等学校 (努力賞)
一方、こちらは戦闘が繰り広げられています。
恐らく送電線か何かの鉄塔は戦闘で破壊され、
線路脇の架線柱も薙ぎ倒されているという大変な状況です。
▼京都市立洛陽工業高等学校
ガンダムが戦闘を繰り広げている脇で、
ちゃんと列車が平常運転している様子はシュールです。
▼東京都市大学付属高等学校 中高鉄道研究部 (技能賞)
いきなり教室が出現!!
1/12スケールの机が乱雑に並ぶ教室に、
線路が敷かれていてNゲージの列車が通り抜けます。
1/12スケールの人たちから見れば、
Nゲージの車両はそれこそ1/12スケールくらいの大きさの鉄道模型。
そのためNゲージがやたら大きく見える不思議な空間です。
机と椅子、教室の隣のトイレの便器などは、1/12スケールのプラモデル。
壁や柱などその他の部分は全てプラ板で手作りしたそうです。
▼灘中学校・灘高等学校 鉄道研究部 (優秀賞)
タイトルは「アドリア海の女王」。
日本の風景が並ぶ中で突然の別世界が広がります。
▼灘中学校・灘高等学校 鉄道研究部
路面電車の線路があり、人々が行き交っています。
広場に人が集まっているようにも見えます。
▼灘中学校・灘高等学校 鉄道研究部
屋根の瓦は実感的になるように、一枚一枚色を変えて塗ったそうです。
船着き場はもちろん、船の上にも人がいますので、
人々の会話が聞こえてきそうな情景になっています。
▼灘中学校・灘高等学校 鉄道研究部
水面の表現もリアルですね。
なんといっても隅から隅まで流れている水がポイントでしょう。
▼横浜富士見丘学園中等教育学校 地理研究部 (最優秀賞)
タイトルは「お城のある風景~春の桜祭り(夜)」。
モジュールレイアウトの奥にお城がそびえたち、
その周辺には桜が沢山植えられ、線路を挟んだ手前ではお祭りが行われています。
▼横浜富士見丘学園中等教育学校 地理研究部
手前の桜祭り会場は神社になっています。
着物姿の人々が配置されており、和風の雰囲気でまとめられています。
桜の表現が独特ですが、説明によると尿素を用いて桜を表現したそうです。
▼横浜富士見丘学園中等教育学校 地理研究部
お城の本体は小田原城をモチーフに市販のプラモデルを複数組み合わせて作ったとのこと。
中にはLEDによる照明も組み込まれています。
石垣は小石を一つ一つ積み上げて作り上げたという力作です。
低木や垣根などの細かい植物の表現には色々な色のスポンジを用いて効果的に配置しています。
このモジュールレイアウトは香水を用いて桜の匂いがほんのり香る仕組みになっていて、
今までの鉄道模型には無い「匂い」という要素を用いているのも特徴の一つです。
他にも沢山の展示作品がありますが、滞在時間の都合でここまでです。
ご紹介しきれなかった参加校のみなさんごめんなさい。
次回の記事では一畳レイアウト部門をご紹介する予定です。
担当:カピの塚
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鉄道模型コンテスト2013 レポート 【モジュール部門】 (ストレート編)