This article has been written in Japanese.
We apologize for your inconvenience, and your for your understanding.
こんにちは、カピの塚です。
今回はいつもと趣向を変えて、鉄道雑誌/書籍のお話です。
鉄道の定期刊行雑誌は大きく分けると、主に下記のようになります。
<主に実物の話題を中心としたもの>
「
鉄道ファン」「
鉄道ジャーナル」「
鉄道ピクトリアル」「
鉄道ダイヤ情報」「
Rail Magazine」
<主に模型の話題を中心としたもの>
「
鉄道模型趣味」「
RM MODELS」「
N.」
<実物と模型の話題を共に扱うもの>
「
とれいん」
実物・模型に関係なく、鉄道趣味を嗜んでいる方にとってはもちろんご存じかと思いますが、
いずれの雑誌もカラー写真が豊富で情報量も大変充実しています。
この中から気になったものをご紹介します。
▼「鉄道ファン」 2013年8月号 (第53巻第8号・通巻628号) より
「鉄道ファン」の最新刊です。
表紙は秩父鉄道の蒸気機関車C58形363号機。
大きなJNRマークが付いた後藤デフを期間限定で装備したことで話題になっています。
▼「鉄道ファン」 2013年8月号 (第53巻第8号・通巻628号) より
特集は「車両デザインの源流をたずねて」。
日本の鉄道黎明期、鉄道車両の色は黒や茶色ばかりでしたが、
ある頃を境に明色化が始まります。
この特集では昭和30年代にデビューした国鉄の車両にスポットを当て、
社会情勢や時代背景を交えつつ様々な車両のデザインの源流を振り返ります。
▼「鉄道ファン」 2013年8月号 (第53巻第8号・通巻628号) より
新車ガイドは先週営業運転が始まったばかりの東武鉄道の最新型通勤電車60000系の紹介。
50000系列と同様の日立のA-train規格ですが、50000系列からの改良点も多数あるそうです。
近年は新車の配属が皆無となっていた野田線に配属されたことでも注目を集めています。
▼「鉄道ファン」 2013年8月号 (第53巻第8号・通巻628号) より
連載記事「全盛期の国鉄特急を撮る!」。
昭和43年10月改正から昭和50年3月改正までにスポットを当てた記事です。
国鉄特急が最も輝いていた時期といえる期間。
当時の様々な列車の記録を紹介する第29回目です。
▼「鉄道ファン」 2013年8月号 (第53巻第8号・通巻628号) より
読者投稿ニュースコーナーの「POST」です。
日本各地の鉄道の最近1か月の出来事を写真つきで紹介しているコーナー。
試運転列車、臨時列車、新車の納車やデビュー、さよなら運転、希少車両の目撃情報、イベントレポートなど、様々な話題が載っています。
▼「鉄道ファン」 2013年8月号 (第53巻第8号・通巻628号) より
「RAILNEWS」は最近の出来事や報道発表などを紹介するコーナー。
JR、第三セクター、私鉄、その他の話題、海外の話題と分けられています。
こちらも読者投稿記事によって成り立っていますが、写真が無く文章主体なのが「POST」と違う点。
▼「鉄道ファン」 2013年8月号 (第53巻第8号・通巻628号) より
今回の特別付録は大手私鉄の車両配置表。
北は東武鉄道、南は西日本鉄道まで、各大手私鉄が所有する鉄道車両が、
どの車庫にどんな編成を組んで何両配属されいるのか、配置状況を確認できます。
続いては。
▼「とれいん」 2013年7月号 (第39巻第7号・通巻463号) より
模型と実車の両方の情報を取り扱う鉄道雑誌では珍しいスタイルの「とれいん」。
表紙はなんと東武鉄道2000系!
かつての地下鉄日比谷線直通用に作られた通勤電車で引退して20年くらい経ちますが、
雑誌の表紙を飾るとは驚きです。
▼「とれいん」 2013年7月号 (第39巻第7号・通巻463号) より
巻頭の特集は「MODELERS FILE」。
このコーナーは模型製作の参考になるよう、
様々な車両の事細かなポイントを写真と共に解説。
今回は東武2000系など3形式が取り上げられています。
中にはそう簡単に撮影できないようなレアな写真もありますから、
モデラーには大変ありがたいのです。
▼「とれいん」 2013年7月号 (第39巻第7号・通巻463号) より
特に気になった連載記事は「私の震災復旧模型たち」。
震災で被災したレイアウトから救い出した車両とストラクチャーを使った森澤さんの作品の紹介。
壊れてしまった模型に輝きを取り戻すヒントが溢れています。これは必見です。
▼「とれいん」 2013年7月号 (第39巻第7号・通巻463号) より
「PRODUCT REVIEW 新車登場」。
最近発売もしくは近々発売予定の模型製品を一挙に集めたページ。
Nゲージと16番を中心に、様々なスケールの製品が写真つきで紹介されています。
車両だけでなくストラクチャーやインレタなどもあります。
▼「とれいん」 2013年7月号 (第39巻第7号・通巻463号) より
「いちぶんのいち情報室」。
最近の実物に関するニュースを集めたページで、
投稿記事が主体となっています。
JR、私鉄、イベント、保存(博物館など)とジャンルが分かれています。
<おまけ・1>
こちらは定期刊行雑誌ではなく、いわゆるムック本です。
気になったものがあったのでご紹介いたします。
▼RM LIBRARY 167「建築限界測定車 -オイラン車のバリエーション-」より
ホビーサーチでは現在お取扱いをしていないのですが、
何かとコアな話題で特集されている「RM LIBRARY」。
167号はなんと建築限界測定車特集です!
建築限界とは、線路の周りに作られる建築物と、線路を走行する列車が接触しない基準のことを言います。
その建築限界を走りながら測定するのが建築限界測定車といい、
車体の前後と中央の3箇所にトゲトゲの棒を突き出している特殊な形態をしています。
車体から突き出たトゲトゲの棒に建築物がぶつかったかどうか、
作業員による目視確認または連動した記録装置への書き込みによって、
走行しながら障害物の有無を記録していくのです。
このような車両を新線工事、高架化工事、電化工事などが行われた路線で必ず走らせることになっています。
その見た目から「花魁」になぞって「オイラン車」と俗称されています。
▼RM LIBRARY 167「建築限界測定車 -オイラン車のバリエーション-」より
これまでに存在した建築限界測定車が写真つきで解説されています。
外見の写真だけでなく、車内の写真が残っているものもあり必見です。
形式図、種車時代から廃車に至るまでの履歴も載っています。
こんなに情報が集められているとはすばらしい!
▼RM LIBRARY 167「建築限界測定車 -オイラン車のバリエーション-」より
最後の方には、建築限界測定列車の写真記録が多数掲載されています。
どんな機関車に牽引されたのか、どんな車両を連結して伴走したのか、
実際にオイラン車が走行している光景は滅多にお目にかかれませんから、
このような写真はどれも貴重といえます。
<おまけ・その2>
頂き物ですが、海外の鉄道雑誌をご紹介しましょう。
英語はよくわからないので、断片的な翻訳と勘によって解説させていただきます。
▼「MotivePOWER」 2013年3・4月号 (第86号) より
「MotivePOWER」というオーストラリアの鉄道雑誌です。
タイトルを直訳すると「動力」や「牽引力」なんですが、
日本風にタイトルを付けるとしたら「機関車」といったところでしょうか。
これは3・4月号なので、隔月刊のようです。
表紙は、2012年4月にノースコースト線のタウンズビル駅付近で撮影したニッケル鉱石を運ぶ貨物列車だそうです。
▼「MotivePOWER」 2013年3・4月号 (第86号) より
冒頭は「MotivePOWER NEWS」と題した記事で、
なんと20ページ以上あります。
全体で80ページの雑誌なので、実に1/4はこの特集記事となります。
▼「MotivePOWER」 2013年3・4月号 (第86号) より
「MotivePOWER NEWS」は新旧様々な機関車の運用を写真で記録しているようです。
重連、三重連、四重連まであり、貨車も20~30両くらい連結している長編成が見受けられます。
▼「MotivePOWER」 2013年3・4月号 (第86号) より
「Loco Snapshot」と題された記事です。
特定の形式の機関車にテーマを絞った特集記事のようで、
今回はCLF/CLP形の特集ということでしょうか。
▼「MotivePOWER」 2013年3・4月号 (第86号) より
「TRACKSIDE on Location」と題した記事。
日本風にタイトルを付けると「沿線にて」といった感じ?
要するに撮影地ガイドのコーナーのようで地図も添付されています。
編成の大半を収められる長い直線区間、
迫力ある走行シーンを収められるS字カーブなどが
写真を交えて紹介されています。
▼「MotivePOWER」 2013年3・4月号 (第86号) より
「UGL 500 NOT OUT」と題されたページ。
UGLとはオーストラリアの会社で鉄道部門では
鉄道車両の製造、検修、管理などを行っているようです。
2012年、製造した(?)機関車が累計で500両に達したらしく、
それを記念してUGLが手掛けた機関車を集めた特集ページを組んだようです。
見たところ新旧様々な機関車が紹介されている他、
本線用だけでなく入換機まで出てきますので、
かなりシェアのある会社とお見受けしました。
▼「MotivePOWER」 2013年3・4月号 (第86号) より
最後に「News Extra」と題した投稿ニュースのページがあります。
こんな写真が撮れましたよ、という感じでしょうか。
ちなみに右側のページは広告です。
機関車と貨車のリース会社「CFCLオーストラリア」の広告で、
70両以上の機関車と1600両以上の貨車で、
あなたの貨物をお運びいたします的なことが書かれています。
このほか、鉄道模型店や鉄道模型メーカーの広告ページもありました。
やはりお国柄、車両は機関車と貨車が中心のラインナップのようです。
というわけで、雑誌でいろいろな情報をチェックしてみてはいかがでしょうか。
それではまた次回。
担当:カピの塚