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映像作品では実写・動画を問わず「醜い」「背が低い」などの設定がない限り、登場人物は「長身」「美形」となるものです。ロレンスやナポレオンも長身の俳優が演じています。美少女フィギュアに需要があるのも現実を超えた美しさを求めるからでしょう。兵器分野のフィギュアも徒手造形する限り製作者の意図が反映されます。竹一郎氏の「機動歩兵」は本当にかっこいいですよね。（批判的な方たちはこのセットを名指しで叩きたいのでは）さて、件の3Ｄスキャンに至っては、造形者の意図が入ることはなくなりますが「美しいモデル」の現実が投影されます。しかし先の映像作品の原理から申しますとそれぐらいの「演出」は残されてもいいのではないのでしょうか。3Ｄプリンターが発達すれば記録映像から起こした3Ｄデータを寸分たがわず立体化できることでしょう。現実と違うものが許されないのなら、3Ｄプリンター出力物に適うモデラーはいなくなり徒手製作はロストテクノロジーとなるでしょう。しかし我々モデラーが作りたいのは本当にそういうものなのでしょうか。かつて車両模型の「重箱の隅」を突いた箸が、今度はフィギュアに向かられているのかも知れませんね。
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