『マブラヴ オルタネイティヴ』『トータル・イクリプス』に登場する
機動兵器・戦術機を精力的にプラモデル化しているコトブキヤより、
ソビエト連邦陸軍所属の第三世代戦術機
Su-37UB チェルミナートルが発売となりました。
●Su-37UB チェルミナートル
劇中でも人気の衛士「クリスカ・ビャーチェノワ」と
「イーニァ・シェスチナ」の愛機だけに、ファンからも
プラモデル化が待ち望まれていた機体を作ってみましょう
■デカールを貼る前の素組み状態。
このままでも充分にカッコイイ完成度です!
チェルミナートルは独特の迷彩塗装が特徴的ですが、
コトブキヤが目指す「未塗装でイメージに近い完成度」という方向性を守って
キット化するのは難しそうだ、ともっぱらの評判でした。
この迷彩柄を後ほど特大サイズのデカールで再現していきます。
■マッシヴなシルエットを余すところなく再現
キットはNONスケールということで、単純な比較はできませんが
だいたい1/100のガンプラと同じくらいのボリュームでしょうか。
コトブキヤキットの特徴ともいえるエッジの効いた…
いや、効きすぎるくらいの切り立ったシャープなパーツが
戦術機特有のデザインラインを見事に再現しています。
ディテールやアウトラインが再現されているのはもちろんですが、
複雑な形状を破綻なく再現、かつ広いアクションポージングを可能とするため、
パーツの分割は比較的多めです。
しかし、パーツ同士の合いは良好ですので
ストレスなく組み立てられるのではないでしょうか。
■チェルミナートルは迷彩柄を除けば機体色はほぼ単一ですが、
関節のグレーや色彩的に映える胸や肩のクリアオレンジなど、
細かな部分に至るまですべて成型色によって再現されていますので、
お手軽な素組みでも満足度は高いです。
完全なスナップキット仕様となっていますので、
基本的には接着剤を使用しなくても組み上げることができます。
ニッパー(切れ味のよい薄刃のものがオススメ)とカッターを用意すれば、
どなたでも組み上げることができると思います。
ただし今回のキットの場合、素組みの後でデカールを貼る作業を行いますので、
できれば切り離したパーツのゲートを処理したうえで、
パーツ同士をきちんと接着してあげるといいと思います。
接着には流し込みタイプの接着剤がオススメです。
■頭部はメインカメラと額のオレンジ色があらかじめ彩色されたパーツとして
用意されている嬉しい仕様です。コトブキヤキットではおなじみですね。
■ガンマウントは収納状態、展開状態、無装着状態の3パターンを再現可能です。
基部のボールジョイントの保持力が若干不安なので、
好みの状態で固定してもいいかもしれません
■接着する場合はタミヤのプラモデル用接着剤と
クレオス Mr.セメントSがオススメです。
特にMr.セメントSは速乾性も高く、パーツ同士をはめ込んで合わせた後、
隙間に流し込むことで強固に接着できます
■無骨かつボリューム感のあるボディと対照的に、足首はスマートで小ぶりです。
それでも高い安定性と接地性の良さで安心して遊べる仕様です
戦術機本体の組み立ては、慣れている人なら4~6時間前後で完成できます。
初心者でも部分ごとにコツコツ仕上げていけば大丈夫です。
素組みが完成したところで、デカールを貼っていきましょう。
■日本の戦術機とは異なり刀系の武装は持ちませんが、
腕には差し替えでモーターブレードを装備させることができるほか、
A-97 突撃砲とそれを保持するガンマウントが用意されています
デカールは点数がかなり多く、実は組み立て以上に時間がかかります。
逆に、焦らずゆっくりと仕上げていくことを心がけましょう。
2~3点ずつ切り離して水に浸したらすぐに引き上げ、
ティッシュの上などに載せてしばらく待ちます。
ピンセットと綿棒は必須の道具ですので用意しておきましょう。
また、凹凸のある面に馴染ませながら貼る箇所も多いので、
デカールを軟らかくしてくれる「マークセッター」が役に立ちます。
肩の赤い「★」マーク以外はすべて同色なので、
混ざってしまうとワケがわからないよ状態になってしまいます。
必ず番号とセットで切り離すようにしましょう。
1~180番くらいまでありますが、150番以降は同じものが2枚ずつなので、
実質的には200に及ぶ点数となります(!)。
■戦術機は前腕がやや長いデザインなのが特徴ですが、
そのおかげでプルバップ式の銃を構えても様になりますね
デカール初心者だという人は、
あえてこの機体のデカール仕上げに挑戦してみるといいかもしれません。
これだけの枚数を貼っていれば、イヤでもデカール貼りの達人になれることでしょう!
実際のところ、大きくて破れやすいデカールがほとんどないので、練習には最適です。
少々曲がってしまったり、間違った向きに貼ってしまっても
迷彩ですからバレないバレない(笑)。
……冗談はともかく、完成した時の達成感は素晴らしいものがありますし、
挑戦する意義は十二分にあるかと思います。
■背面から見ると、立体の複雑さと迷彩柄の織りなす
なんともいえない密度感がいっそう味わえます。
■機体名が印字された専用のディスプレイベースが初回版の特典として付属します。
■ベースを使用すれば、飛行状態の戦術機を再現できます。
現用戦闘機をモチーフとした戦術機は、やはり飛ぶ姿が決まりますね
■こんなシーンがあったかどうか……?
マウントを利用すればこんなフル装備状態にもなります
最後に、軽くスミ入れを施してやります。
スミ入れはタミヤの「スミ入れ塗料」を使用しました。
色は基本のブラックでもいいですが、紫の機体色ということを踏まえて、
今回はブラウンを使ってみました。この辺りはお好みで。
なお、デカールの保護のため、
この後でつや消しのクリアスプレーを吹いておくといいでしょう。
ラッカー系のスプレーだと逆にデカールを傷めてしまう場合があるので、
心配な人は水性の「トップコート」を使用してください。
デカールを貼らないのと貼ったのとでは、Su-37UBの魅力がまったく違ってきます。
塗装が苦手、という人でもこれだけ複雑な迷彩柄を再現できるわけですから、
ある意味で画期的なキットといえるのではないでしょうか。
本日は
●Su-37UB チェルミナートル
のご紹介でした!
ぜひ皆様も組んでみて下さい!
協力:マスターファイルブログ様