This article has been written in Japanese.
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こんばんは、カピの塚です。
ストラクチャーのペーパーキットを手掛けている
FLOR VERDE(フローベルデ)さんから
出来立てほやほやの新作サンプルが届きましたので、
ご紹介いたしましょう。
いずれも部品はレーザーカットによって作られており、
窓の桟、トタン屋根の筋、木の質感なども、
すべてレーザーさんがお仕事してくれています。
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公営住宅 (平屋建) ペーパー製キット
日本のどこかにある公営住宅をモデルにしたキットです。
4戸の住宅が一つの屋根でつながっておりますが、
それぞれの家に庭があるのが特徴です。
居住者によっては、部屋が狭いことを補うためか、
庭に物置やプレハブ小屋を建て増ししていますが、
それも再現できる内容となっています。
また、洗濯物キットや自転車キット、
そして他社から発売中の人形などを設置すると、
ますます生活感のある風景が再現できますね。
窓からは部屋の中が見えますが、窓の桟も細かい表現ですね。
物干しざおが無く、部屋の中ががらんとしていると、
次の入居者待ちのような雰囲気になってしまいますので、
室内にも追加工作をしておきたくなります。
反対側には玄関があります。
扉のほか、お手洗いの窓と換気用の管など、
じーっと見てしまうほどの細かさです。
商品名は公営住宅となっていますが、
塗装や改造次第によっては、
幼稚園・保育園の園舎としても使えそうです。
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公営住宅 (2階建) ペーパー製キット
続いても日本のどこかにある公営住宅をモデルにしたもので、
6世帯分で2階建てとなっています。
庭の使い方は居住者次第といったところでしょうか。
作例では自転車キットや洗濯物キットを設置していますが、
他にも地面に草マットを敷くかパウダーをまいたり、
洗濯機を軒下に置いたりなど、飾り付け方法はいろいろありそうです。
反対側の玄関側を見てみましょう。
玄関扉の位置が左右対称の2軒が3セットの6軒になっています。
恐らく室内に階段があれば左右対称に設置されているのでしょう(想像)。
雨樋、お手洗いの換気用の管、2階の窓など、整然と並んでおり、
団地マニアの方でも気になるポイントがあるかもしれません。
窓の桟と柵の細さにも驚かされます。
一からの手作りとなれば骨の折れる作業となりそうです。
お客様の塗装や飾り付けによってはまた違ったバリエーションが生まれそうです。
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HO 日本の名駅シリーズ : 上田交通 (上田電鉄) 八木沢駅 ペーパーキット (ホーム付き)
フローベルデさんでは初めてのHOスケールのストラクチャーです。
HOスケールといっても、1/80スケールと1/87スケールの間を取って
1/83.5スケールという独特の縮尺で模型化しています。
これはどちらの規格にも溶け込めるようにとの配慮です。
そして栄えある第一弾に選ばれたのは上田交通(現:上田電鉄)別所線の八木沢駅です。
駅本屋には大きな屋根があります。
駅前のほうから見ると大きな屋根があるように見えるのですが、
ホーム側は線路の手前でバッサリとなくなっているので、
左右非対称の構造となっています。
ホームは短いながらも、別所温泉駅側の土台は石造り、
舞田駅側は木造となっています。
ホームを延長した形跡も再現しています。
レーザーによって木目と石目は表現されていますが、
塗装をするとよりリアルになります。
駅本屋の表側ですが、ちょっとさびしい感じです。
しかし、入口入ってすぐの足元をご覧ください。
斜めに上がる階段があります。
ここも再現されているんですよ。
駅名票の部分を拡大してみました。
古めかしい筆書きの駅名票です。
この八木沢駅は別所線が直流600V電化だった時代を再現したものですので、
時代設定は少なくとも1953(昭和28)年より前となります(すなわち上田丸子電鉄時代以前となりますが)。
※750Vへの昇圧を経て、1986(昭和61)年に1500Vに昇圧されました。
そのため現在の八木沢駅とは柵の形状や駅舎の色などが異なります。
他にも細かいところがいろいろ変っていますが、
開業当時から今に至るまで同じ駅舎であることは間違いなく、
別所線の歴史を今に伝える貴重な建造物ですので、
そのまま昔の姿を楽しむもよし、今風に作り替えるもよしなのです。
余談ですが、八木沢駅はいきものがかりやAKB48の
ミュージックビデオのロケに使われたことがあるそうですので、
じっくり探してみてください。
それにしても、駅名票を順に読み上げると、
べっしょおんせん、やぎさわ、まいた…。
この人の名前の由来がお分かりいただけるかと。
ちなみに八木沢駅のキットですが、
Nゲージ用は好評発売中です。
さて、フローベルデさんでは、
今後も意欲的にストラクチャーの発売を計画中です。
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【商品化決定】近代化産業遺産シリーズ:旧大社駅(N)
今年8月に開催された国際鉄道模型コンベンション会場で発表されたのが
なんと旧大社駅の製品化です。
島根県出雲市にある旧大社駅はJR大社線の終点の駅で、
出雲大社のおひざ元の駅ということもあって、
大変厳かな造りの駅舎になっています。
国鉄時代には急行「出雲」「大社」「だいせん」などの列車が乗り入れていました。
残念ながら1990年の大社線廃止に伴い廃駅となってしまいましたが、
駅舎やホームは廃止当時のまま現在も残されており、
2004年には国の重要文化財に指定され、
さらに近代化産業遺産にも認定されているという、
とにかく貴重な駅舎なのです。
このような立派な駅の駅舎がキット化されるともなりますと、
レイアウト作りにも気合が入りそうですね。
このほか、下記のようなキットが今後の予定品となっています。
●【限定品】碓氷第三橋梁(旧橋) N完成品
●【限定品】碓氷第三橋梁(旧橋) Nキット
サイズはW600×D30×H220mmとなります。
●【限定品】碓氷第三橋梁(新橋) N完成品
●【限定品】碓氷第三橋梁(新橋) Nキット
サイズはW750×D30×H170mmとなります。
●上田交通 千曲川橋梁 (N)キット
鋭意製作中でサイズなどは未定です。
●九州駅100選シリーズ
九州内の有名駅舎をいくつか予定。
●銚子電鉄 潮風とロマン駅舎シリーズ
銚子電鉄の個性的な駅舎をいくつか予定。
思えば子供のころ、Nゲージを始めて、
「ねぇなんで○○駅の模型は無いの?」
「○○駅の模型が欲しい」
なんて贅沢なことを口にしていたことがありました(私だけ?)。
もしかしたら、いつかは自分の好きな駅の模型を、
手にすることができる日も近いのかもしれません。
担当:カピの塚