Miyazawa Mokei exhibition 2011 report [ FLOR VERDE]

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Miyazawa Mokei exhibition 2011 report [ FLOR VERDE]
This article has been written in Japanese.
We apologize for your inconvenience, and your for your understanding.

こんばんは、カピの塚です。
宮沢模型展示会のレポートの続きです。

今回は、ストラクチャーのペーパーキットなどを手掛けるフローベルデのブースをご紹介します。

今回は、碓氷峠の橋梁のペーパーキットの展示がありました。
鉄道趣味をされている方であれば、知らない人はまずいないでしょう。


碓氷峠(うすいとうげ)とは

ご存じない方のために解説いたしますと、
碓氷峠は長野県と群馬県の境にある峠で、
日本列島の太平洋側と日本海側をちょうど二分する位置にあります。

箱根などと並んで難所中の難所と呼ばれる峠なのですが、
鉄道でも碓氷峠越えは物流上では重要ルートでした。

というのも明治時代に官営鉄道が上野~横川間、軽井沢~直江津間に開通すると、
横川~軽井沢間を碓氷峠越えして線路をつなぐ計画が浮上。
僅か11kmあまりのこの区間には橋梁が18か所、トンネルが26か所作られました。
難所にも関わらず、工期はたったの1年と数か月というスピードで、
当時の日本政府がいかに碓氷峠の鉄道を重要視していたかが覗えます。

この区間はJR・国鉄の在来線ではもっとも急な勾配があるところとして有名です。
最も急な勾配になっているところは66.7パーミル。
これは、1000m進むと66.7m登ることになる急な坂。
(1m進むと6.67cm登る計算)

開業当初は「アプト式」の機関車を列車に連結して通過していました。
レールとレールの間にラックレールと呼ばれるギザギザのレールを敷いて、
機関車の車軸に取り付けてある歯車を噛ませて登り下りします。

その後、アプト式でなくても通過できることがわかり、
EF63形電気機関車を重連にして列車の横川側に連結し、
登るときは後押し役に、下るときはブレーキ役になる方式(粘着式)で
多くの列車がここを行き交いました。
ただし、通過できる列車に使う車両はEF63形と協調運転ができる形式に限られ、
なおかつ1本の列車を編成する車両数にも制約がありました。

また明治時代から何度も事故が発生するという危険な側面もありました。
抜本的な輸送改善を行うべく、碓氷峠を擁する横川~軽井沢間は
1997年の長野新幹線の開業とともに廃止されました。

しかし、碓氷峠にある長野新幹線のトンネルも、
30パーミルという急な勾配が続いているため、
通れる新幹線車両はE2系電車などに限られています。
碓氷峠の険しさは新幹線となった今でも続いているわけです。

それではサンプルをご覧ください。

この模型はNゲージのスケールです。

▼碓氷峠 めがね橋 ペーパー製キット サンプル

数ある碓氷峠の橋梁の中でも最も有名なのは、
通称「めがね橋」と呼ばれる碓氷第三橋梁でしょう。

碓氷峠めがね橋(フローベルデの展示)

レンガ造りの4連アーチ橋で大変美しいデザイン。
明治時代、建設にあたってイギリス人技師を招いて設計されました。
日本の鉄道にはこのようにイギリスの影響を受けた施設が数多く残っています。
文明開化の頃の日本はイギリスなど西洋諸国が先生なのですから当然でしょうか。

碓氷峠めがね橋(フローベルデの展示)

上から見た様子。

現役時代、ここに単線の線路が通っていました。
このめがね橋はアプト式時代に使われていたものですので、
レイアウトで線路を敷く場合はラックレールも取り付けたいですね。
キットにはラックレールパーツも付属予定!

なお、現在は遊歩道化されておりますので、
誰でも徒歩で渡ることが可能です。

碓氷峠めがね橋(フローベルデの展示)

アーチ部分の拡大写真です。
美しいレンガ造りがペーパーにより見事に再現されています。
もし自作するとなれば相当な苦労が予想されます。

碓氷峠めがね橋(フローベルデの展示)

橋脚部分の拡大写真です。
レンガそのものの模様、
装飾、緩やかなカーブ、
見事な再現だと思いませんか。

碓氷峠めがね橋(フローベルデの展示)

下から見上げた写真です。

レイアウトに設置したらやはりこのアングルで
見たくなるかと思います。

サンプルは真新しいレンガのような色になっていますが、
ウェザリングを施すことでより重厚感のある雰囲気を出すことができそうです。


さて、ご覧いただいた碓氷峠めがね橋の商品ページはこちら。
実は組み立てキットだけでなく、特製完成品も予定されています。

【 00307 】 碓氷峠 めがね橋 ペーパー製キット (組み立てキット)



余談ですが、先ほどの写真に一緒に写り込んでいる巨大な塔は
さかつう&アイコムの共同企画の1/500スケール東京スカイツリー(なんと電飾装備の真鍮製)です。
詳細はさかつうさんのホームページをご覧ください。


ところで、めがね橋こと碓氷峠第三橋梁は国の重要文化財に指定されています。
鉄道施設で国の重要文化財指定は大変珍しいです。

近年、ここを訪れた人が記念と称してレンガに名前などを彫る破壊行為が問題になりました。
一度傷がついたレンガは修理することができないそうです。

というのも、100年以上前の製法を再現して新しく作ったとしても、
既にあるレンガは100年の風雨に耐えて熟成されたものですから、
新しいレンガとは収縮のバランスが取れないらしく、
交換は容易ではないのです。

古いレンガの建造物は触れずに見るだけにしましょう!
それが重要文化財を守る一歩になります。




まだまだご紹介しなくてはならないものがありますので続きます。




碓氷第三橋梁は、アプト式の廃止と粘着式での運転への切り替えに際して、
コンクリート製の新しい橋梁が少し離れたところに建設されました。

信越本線は、めがね橋を通る方を旧線、
コンクリート製の新しい橋を通る方を新線と呼んで区別されていました。
今回このコンクリート製の碓氷第三橋梁も模型化されました。

▼碓氷峠 コンクリート橋 ペーパー製キット サンプル

碓氷峠コンクリート橋(フローベルデの展示)

レンガのめがね橋とは雰囲気が大きくかわりますが、
こちらも緩やかで大きなアーチが描かれたデザインとなっています。

碓氷峠コンクリート橋(フローベルデの展示)

線路面と同じくくらいの高さのアングルで撮影。
勾配をあまり感じない角度で写真が撮れましたが、
当然のことながら写真左と右では高さが異なります。

碓氷峠コンクリート橋(フローベルデの展示)

線路を敷く面はこのような感じです。
細い手すりもちゃんと再現されています。
レイアウトに組み込んでレールを敷く場合は、
KATOやPECOのフレキシブル線路のほうが良さそうでしょうか。

碓氷峠コンクリート橋(フローベルデの展示)

見上げるアングルでどうぞ。
このアーチ部分のパーツはどのように組み立てるのかが気になりますね。
こちらもウェザリングを施せばさらに良い雰囲気になりそうです。

商品画面へのリンクはこちらからどうぞ。

【 00308 】 碓氷峠 コンクリート橋 ペーパー製キット (組み立てキット)

このコンクリート橋も、キットだけでなく、
特製完成品が合わせて予定されています。


なお、先ほどの写真奥に見切れている巨大な塔はさかつうの東京スカイツリーです。
大事なことなので二度言いました。

碓氷峠新旧橋梁ならべて(フローベルデの展示)

新旧の碓氷峠第三橋梁を並べて撮影させていただきました。
実物は互いにもっと離れたところに建ってます。

このキットがあれば、
碓氷峠のハイライトシーンをレイアウトに再現することも
夢ではありませんね。



碓氷峠を彩るアイテムはほかにもあります。

▼丸山変電所 ペーパーキット サンプル

2011年7月に発売されたのが丸山変電所のペーパーキットです。

丸山変電所は、碓氷峠区間を電化するにあたって1912年(明治45年)に建設されました。

新線の開業とともに使われなくなり、
その後は有名な廃墟となっておりましたが、
現在は重要文化財に指定され、修復工事の結果、
現役時代に近い美しい姿に戻っています。

丸山変電所(フローベルデの展示)
こちらは機械室棟。

丸山変電所(フローベルデの展示)
丸い二重屋根になっているのは蓄電池室棟。

廃墟時代を再現したキットなので、
屋根がボロボロになっています。
もちろん現役時代の姿としても組み立てられますので、
お好みの時代設定で組み立てをお楽しみください。

【 00304 】 碓氷峠シリーズ : 丸山変電所 ペーパーキット (機械室、蓄電池室の2棟セット) (組み立てキット)



その他、各メーカーの碓氷峠関連商品も合わせてご紹介しましょう。

峠のエスコート役といえばEF63。

TOMIX JR EF63形 電気機関車 (1次形・青色) (2両セット)

KATO EF63 2次形 (パワーバックハイパーD対応基板改良)
KATO EF63 2次形
KATO EF63 1次形

碓氷峠を越えるために対策を施した489系特急電車。
特急「あさま」や「白山」で活躍しました。

TOMIX JR 489系特急電車 (白山色) (基本・5両セット)
TOMIX JR 489系特急電車 (白山色) (増結・4両セット)

KATO 489系初期形 白山・あさま (基本・5両セット)
KATO 489系初期形 白山・あさま (増結・7両セット)


同じく189系特急電車。

TOMIX JR 189系 特急電車 (あさま・グレードアップ車) (基本・5両セット)
TOMIX JR 189系 特急電車 (あさま・グレードアップ車) (増結・2両セット)

TOMIX JR 189系 特急電車 (あさま) (基本・5両セット)
TOMIX JR 189系 特急電車 (あさま) (増結・2両セット)

KATO 189系 国鉄色 「あさま」 (基本・5両セット)
KATO 189系 国鉄色 「あさま」 (増結・7両セット)

普通列車では115系がEF63を共に碓氷峠を走っていました。

TOMIX JR 115-1000系 近郊電車 (長野色) セット (3両セット)
TOMIX 国鉄 115-1000系 近郊電車 (湘南色・冷房準備車) (3両セット)

その他、169系、185系200番台、107系、80系なども通っていました。
また、客車列車、貨物列車の牽引にはEF62形があたっていました。

そして、こんな人形もあります。

KATO (N)人形 : 駅弁売り (峠の釜めし・おぎのや)

有名な駅弁「峠の釜めし」を軽井沢駅と横川駅で販売している「おぎのや」のスタッフを再現した人形です。

益子焼の土釜に入った釜めしが旅情を掻き立てます。
私も高校生の頃、特急「あさま」に乗った時に食べました。
峠の釜めしが900円でお茶が100円だったと思います。

ホームでは、おぎのやスタッフが重そうな大きなカートを押して列車の到着を待っていました。
「峠の釜めし」が冷めないよう、毛布を掛けて保温していました。
ホームで買った釜めしは車内で食べるときにちょうど良い温かさだった気がします。
ごはんと山の幸がふんだんに盛られ、なんともおいしかったですね。
(峠の釜めしの詳細はおぎのやのHPを参照ください)

列車が出発すると、おぎのやスタッフは列車に向かって、
列車が見えなくなるまで深々とお辞儀をしている姿が印象的でした。
そのポーズの人形も入っています。


というわけで、各メーカーの製品を組み合わせれば、
往年の碓氷峠の役者が勢ぞろいしますよ。

それでは。

担当:カピの塚@峠の釜めし食べたい
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