【実車ガイド】
●100系は、東海道・山陽新幹線で初のモデルチェンジ車として開発された新幹線
 電車です。同系はまず国鉄末期の1985(昭和60)年3月に試作編成が登場し、各種
 試験と改良の後、量産車が同年10月より営業運転を開始しました。
●100系は0系の最高速度から10km/h引き上げられ、220km/hを実現し、東京~
 新大阪間で3時間、東京~博多間で6時間の壁を破り、それぞれ2時間52分、5時間
 57分で走破し、当時大きな話題となりました。
●同系はスピードアップに加え、室内設備の向上も目標とされ、新幹線では初
 となるダブルデッカー、グリーン個室を導入。さらに0系では回転しなかった
 3人掛けシートが回転式リクライニングシートとなり、シートピッチの拡大と
 あわせて居住性が大きく向上しました。
●X編成の食堂車は調理室を1階、食堂部分を2階に配することで大幅に食堂定員が
 増大し、長時間の旅を退屈にさせない工夫がなされています。更に食堂車の
 エントランス部分には国鉄以来の特徴的な列車、車両を銅板にプリントし、
 鉄道旅行の楽しさを伝える事に一役買っていました。
●一方、東京~新大阪間の限定的な運用に使われる予定だったG編成にはカフェ
 テリア方式の供食設備を設ける事で、グリーン車定員を増やし、編成全体での
 定員増強も図られました。
●好評のうちに新幹線の顔として定着した100系は、X編成7本、G編成50本が製造
 されましたが、1992(平成4)年の300系「のぞみ」登場以降、徐々にその活躍の
 場が狭まり、2003(平成15)年の品川駅開業によるダイヤ改正を機に、東海道
 新幹線全列車での最高速度270km/h運転が行われることになり、惜しまれつつも
 東海道新幹線から引退しました。

●セット内容:126形/125形(M)