●エアラコブラは、アメリカ陸軍航空隊の戦闘機です。
●エンジンを胴体の重心付近に配置して慣性モーメントの低減と運動性の向上を目指した、いわゆる飛行機のミッドシップ化を図った革新的な設計の戦闘機です。
●エンジンを胴体中央に装備しているため、プロペラは延長軸で駆動。
●また、プロペラ軸には大口径の37mm砲または20mm砲が搭載できました。
●機首の空きスペースに前輪を収納するため、三車輪式降着装置となるなど、エアラコブラ独特のスタイルが生まれました。
●しかし設計者の意図とは裏腹に、アメリカ陸軍航空隊の度重なる要求により重量が増大。
●さらに装備したエンジン、アリソンV-1710シリーズの高高度性能の不足から、期待された程の性能を発揮することができませんでした。
●エアラコブラは各型共に少数の生産でしたが、P-39N型より量産が開始されました。
●エンジンはV-1710-85を搭載し、エアロプロダクツ社製プロペラを装備しています。
●最終生産型のP-39Q型は、主翼内に装備されていたブローニング7.62mm機銃4挺を撤去し、主翼下面に12.7mm機銃を各1挺、外装式のガンポッドを装備していました。
●エンジンはN型以降の換装はありませんが、燃料搭載量と防弾鋼板の重量が各型によって変化しています。
●エアラコブラは、イギリス空軍やアメリカ陸軍では低い評価ですが、ソビエト空軍では地上攻撃用戦闘機としてドイツ地上軍を相手に重要な任務を果たしています。

【データ】
●乗員:1名
●全長:9.14m
●全幅:10.30m
●全高:3.75m
●全備重量:3,466kg
●エンジン:アリソンV-1710-85(1,200hp)
●最高速度:616km/h
●固定武装:37mm機関砲×1、ブローニング12.7mm×4
●初飛行:1938年4月6日
●原型XP-39