日本人が零戦の欠点をよく知るように、アメリカ人はF4Fの欠点をよく知ってるうえ
海外では公式のキルレシオ神話が早々に崩れたので国外でもあんまり人気ないんですよねえこの機体
英語圏ではサッチ少佐の発言を引用して「零戦より惨めなほど低性能」だと言われ続けた上に近年では、「ガダルカナル戦開始から南太平洋海戦までの全F4F損失が日本側戦闘機全体（二式水戦含む）の損失とほぼ同数、連合軍には他に陸軍機のP-39/P-400とP-40、米軍所属でない豪軍などもいるのに！」とかリスト付きで本にされるわで散々です。

キットは全長のミスが指摘されているのと、合わせ目消しで消してしまった凸リベットのモールドをどうしよう？とよく言われてます。凸リベット作成用のツールはいくつか存在しますが、飛行機だとほぼ使わないので持ってる人あんまりいないですよね。

今まさに完成させましたが、良く考えて抑えられたパーツ構成と密度の濃いモールド量で充実したキット内容です。
組みやすく見所も多く、価格もお手頃と素晴らしいキットなので多くの人にオススメ出来ます。

メーカーからしてキット紹介に「ライバルとして戦った零戦との作り較べや並べてのコレクションも興味深いでしょう」と書いてしまうほど、日本での実機の人気がアレなので、あまりキットの評価の声を聞きませんが、現在の目で見ても紛れもなくシリーズ屈指の傑作キットの一つです(なぜかタミヤの米海軍機はF4Uなど好キットが多い)。
「やり過ぎ」と敬遠される方もいるかも知れませんが、あらゆる金型技術を動員してメリハリある仕上がりになっている感じです。個人的には好きです。

考えられたパーツ構成と精度で苦労せずサクッと出来ます。コクピット内もシートベルト追加のみです
ただ、キャノピーを開状態にするときは要注意です、そのまま定位置にハメようとすると割れますので胴体側のキャノピーのスライドレールあたりを加工した方が良いと思います
私も次回作成時にはそうしようと思ってます

傑作機シリーズの傑作！
ただしパイロットは無し。。。