宮沢模型商売繁盛応援セール 鉄道模型レポート その1 ~リトルジャパンモデルス~

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カピの塚
宮沢模型商売繁盛応援セール 鉄道模型レポート その1 ~リトルジャパンモデルス~
おはようございます。カピの塚です。
去る9日(火)に開催された「宮沢模型商売繁盛応援セール」の鉄道模型の展示の様子をご紹介いたします。

★リトルジャパンモデルス

第1回目は、Nゲージ車両のプラキットですっかりおなじみの『リトルジャパンモデルス』さんのブースです。これまでに発売されたキットの完成見本が展示されていました。パッケージがモノクロ写真やイラストなので、実際はどんな色の電車だったのか知らない方や調色で行き詰まっている方にとっては大変参考になるかと思いますので、ぜひご覧ください。

リトルジャパンモデルス展示品
※クリックで拡大します。

左から、クモハ40(半流タイプ)、クモハ61、クモハ42 のキット組み立て完成見本と思われます。この3形式のキットは、現在リニューアルが予定されています。

もう7~8年くらい前になるかと思いますが、誕生したばかりのリトルジャパンモデルスから発表された車両キットの第1弾はクモハ40(半流タイプ)でした。GREENMAXから暖簾分けされたメーカーという表現が正しいのかどうかはわかりませんが、GMキットの流れを受継ぎつつも、現代の技術を駆使してより精度が向上された旧型国電のプラキットは大変驚いたものです。

造形のシャープさはもちろんのこと、リベットまで細かく再現され、さらに、客用扉は複数のタイプから選ぶことができること、屋根板を固定せずとも天井パーツによって車体が保持されること、嵌め込み式の窓ガラスパーツが標準装備であることなど、組み立てて塗装すれば、完成品となんら変わらない構造になる仕組みは画期的でした。パッケージを開けると沢山のランナーが入っていて、たった1~2両の電車を組み立てるためにこれほど充実した内容が詰め込まれているとは…と感動したものです。さらに、パーツをランナーから切り離した時の跡が組み立てた際に目立たない位置になるように設計されており、非常に作りやすいなぁと感じたものです。

かつて、社会人になりたてだった当時のカピの塚にとって、このキットは出来上がる両数に対して値段だけ見たら高いなーと思ったものですが、実際に買って箱を開けて組み立ててみたら、お値段以上の価値があるんだと実感しました。

さて、クモハ40と一言で言っても実物は1両1両個体差がありました。このキットでもパーツの選択によって、クモハ40の何番が再現できるのか変わってきます。いざ組み立てる際には、実車の調査をして念入りにパーツを選ぶか、それとも細かい事は特に気にせずサクッと組み立てるかは、作り手次第でしょう。一番調査しやすいのは、JR東日本に残り現在は鉄道博物館に収蔵されている074番かと思います。

話が長くなりましたが、クモハ40の後に、限定版を含めクモハ61やクモハ42も発売されましたが、いずれもいつの間にか市場から消えて品切れとなってしまいました。冒頭で述べたとおり、現在リニューアル計画中です。メーカー資料によれば、床下機器パーツの改良を行っている最中とのこと。抵抗器は3種類から選べるようになるということで、ますます再現の幅が広がりますね。発売時期がまだ決まっていませんので、正式なご案内が届くまでは、実車の調査や、旧型国電の文献や写真などの資料を探すなどして、じっくり待ちましょう。

旧製品(?)の商品ページはこちら。
国鉄 クモハ40 半流 トータルキット (2両セット) (未塗装組立キット)
国鉄 クモハ42 裾リベット2列 トータルキット (2両セット) (未塗装組立キット)
国鉄 飯田線 クモハ61・クモハ40 平妻1次型 トータルキット (2両セット) (未塗装組立キット)

リトルジャパンモデルスでは、旧型国電キット、客車キット、京急線の電車キットなどをリリースしてきましたが、最近特に種類が豊富なのが名鉄の電車キットです。実は、同社からこれまでに発売された名鉄の電車キットは、昭和40年代から50年代にかけて活躍していた一般雨樋装備のAL車ばかり。全て揃えれば、ちょっとした博物館状態になること間違いありません。

リトルジャパンモデルス展示品
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こちらは名鉄3550系の組み立て完成見本です。こちらのキットは好評発売中です。

今の名鉄といえば、スカーレット色の電車が定番となっていますが、昔はスカーレット以外の塗装が採用されていた時代がありました。キット構成は、先ほど述べた旧型国電のキットと同様に充実した内容となっています。

名鉄 3550系 1次車 モ3550形+ク2550形 (2両セット) (未塗装組立キット)
名鉄 3550系 2次車 モ3550形+ク2550形 (2両セット) (未塗装組立キット)

完成見本を参考にして、挑戦してみてはいかがでしょうか。ちなみに、1次車と2次車では、窓上部の隅が角ばっているか丸くなっているかが見分けるポイントの一つだそうです。

リトルジャパンモデルス展示品
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左から3600系(3601番)、800系、3600系(3603番)の組み立て完成見本でしょうか。
間違っていたらすみません。

これらの電車が走っていた頃の名鉄をご存じの方にとっては、大変懐かしいのではないでしょうか。こちらのキットも好評発売中です。

名鉄 3600系 3601、2、4編成 車体更新車 (未塗装組立キット) (2両セット)
名鉄 3600系 モ3603+ク2603 (未塗装組立キット) (2両セット)
名鉄 800系 モ800形+ク2310形 (未塗装組立キット) (2両セット)
名鉄 800系 モ831形 + ク2501形 (未塗装組立キット) (2両セット)

名鉄では、吸収した私鉄から引き継いだ車両も多数在籍していました。改造などの仕様変更等で、車体番号が変わった車両もありました。この時代の名鉄電車は一口に○○系と言っても1両1両出所が異なっているケースがあり、注意が必要です。名鉄では、足回り部品を流用して新しく作ったボディを被せるという手法で“更新”する、といった手法を執る場合もありましたから、電車の経歴をたどるとなかなか大変なことになります。(ちなみに、東武や西武も同じようなことをしています)

ちなみに、品番612:名鉄 モ3502+ク2654 (モ3503+ク2655) (未塗装組立キット) (2両セット)には、これまでに発売された同社製の名鉄キットの参考資料が冊子になって付属しています。同社からリリースされた昭和40~50年代のAL車のオールコンプリートを目指す方は必須でしょう!

最後にもうひとつだけ。リトルジャパンモデルスのキットに限ったことではありませんが、昔の鉄道車両のキットを作るときは、資料をしっかり集めることが大切です。実物が残っていればそれを観察してくるということも可能ですが、そうもいかない場合も多々出てきます。リアルタイムに見ていた世代の方にとっては記憶という力強い資料があるので難しい問題ではありませんが、乗ったことも無ければ見たこともない若い世代の人が挑戦する場合には、文献や写真などの資料を探して、念入りな下調べが必要となってきます。

出来上がるまでの道のりはなかなか大変ですが、それを乗り越えて完成したキットというのは何にも代えがたい宝物であるといえます。

★新製品情報

Nゲージ車両キット 名鉄3900系 2011年2月発売予定

詳細は後日ご案内が届く予定ですが、床下機器を含めて全て新規金型です。
車番ごとに高/低運転台の違い、ベンチレーターの違いも表現。
部品構成は従来の名鉄電車キットと同様になります。

さらに、バリエーションの多い名鉄3850系も順次発売予定!


名鉄ファンの皆さん、まだまだリトルジャパンモデルスから目が離せませんね。

以上でリトルジャパンモデルスのブースのレポートを終わります。



担当:カピの塚@正直、近鉄、名鉄、東武、西武の4社は趣味にすると深みに嵌るZE★
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