最近予約開始となったNゲージ車両のご案内 (MICRO ACE&バンダイ+α)

鉄道模型
カピの塚
最近予約開始となったNゲージ車両のご案内 (MICRO ACE&バンダイ+α)
おはようございます。カピの塚です。

先週に続きまして、最近予約開始となったNゲージ車両のご案内です。

MICRO ACE(マイクロエース)

★JR西日本が推進する地域色を纏った電車

JR西日本では、管轄の地域ごとにテーマカラーを設定し、
その地域に属する車両をそのカラーに塗り変えるという企画を実施しています。
これにより、沿線地域の人々に親しまれる鉄道を目指すということなのでしょう。

実際のところは単色塗りにすることで経費削g…おや誰か来たようだ。

< A0049 > 413系 北陸地域色 (青色) (3両セット)
413系 北陸地域色 (青色) (3両セット)


北陸地域は「青色」がテーマカラーとして設定されました。
413系も検査の際に青一色に塗り変えられた編成が登場しています。

413系はもともと古くなった交直両用の急行形電車の部品を再利用し、
車体を新しく作った近郊形電車で、主に北陸本線で活躍しています。

国鉄の近郊型電車でおなじみの顔つきに青一色の塗装が施されたため、
その丸みを帯びたおでこから“青坊主”の再来といったところでしょうか。

※かつて大糸線を走っていた水色のクモユニ81が青坊主と呼ばれていました。

< A7783 > 117系-300 京都地域色 (抹茶色) (6両セット)
117系-300 京都地域色 (抹茶色) (6両セット)


京都地域は「抹茶色」というグリーンがテーマカラーとなりました。
深緑色、抹茶色、ピーマン色…などなど、様々な呼び名がありますが、
京都らしい和のテイストとしてこの色を選定したらしいです。

117系は近畿地区と中京地区で新快速として活躍しましたが、
後継の車両の登場により新快速の運用から撤退、転属となっています。
300番台はラッシュ時の対応として扉付近の転換クロスシートを
ロングシートに置き換えるなどの改造を行ったグループです。

こちらの模型は吹田総合車両所京都支所に所属する
117系300番台の抹茶色仕様を再現したものです。
よって、湖西線・草津線をコレクションされている方は必見でしょうか。

★いつどこに出没するかわからない現金輸送車

< A1555 > マニ30 暖地型 (2両セット)
マニ30 暖地型 (2両セット)


かつて国鉄およびJR貨物には日本銀行所有の現金輸送車「マニ30形」がありました。
警備の都合上、当然のことながら運用は極秘であり、
急行列車や貨物列車にひっそりと連結されていました。
鉄道による現金輸送が廃止され、マニ30は全て廃車となった現在は、
マニ30について口にしてもなんら問題はありません。
2年前のBlogで一度取り上げておりますので、合わせてご参照ください。

さて、そんなマニ30は模型でも密かな人気車種ということで、
東海道・山陽方面で使われていたと思われる暖地型を模型化されます。
過去に発売されたものは東北・北海道方面で使われていたモデルのため、
床下機器の配置などに違いがあるとのことです。

コレクションに1両あるだけで、マニアックで厳重警戒な列車を仕立てられますが、
今回は2両セットでの発売です。

★私鉄特急の女王

< A0871 > 東武 1720系 DRC登場時 (6両セット)
東武 1720系 DRC登場時 (6両セット)


今月のMICRO ACEの発表品は東武電車が多いです。
これは東武ファンの血が騒ぎますねぇ。

かつて東武と国鉄は、日光への観光客輸送で激しいバトルを繰り広げていました。
国鉄はキハ55系の投入、次いで157系の投入を行い、
東武は5700系、1700系、1720系と次々に新型の特急電車を送り込みました。

東武が1700系を投入したことで浅草~東武日光間の所要時間は2時間を切り、
いくら国鉄が東京や上野を始発としていても所要時間では大きく差が開きました。
さらに、1960年に「普通車=国鉄の一等車(グリーン車)レベル」という豪華車両の1720系を投入。
日光へ行くなら東武電車、というわけで国鉄が白旗を上げる結果となりました。

その1720系は「デラックスロマンスカー」(DRC)と呼ばれ、
特急「きぬ」「けごん」などでその後長い間大活躍しました。
1990年代に入り100系スペーシアに交替して引退しました。

MICRO ACEでは過去に1720系DRC晩年仕様と1700系DRC化改造車登場時を発売し、
後の改良品も含めて大変好評を博しましたが、
今回は久しぶりのバリエーションとして1720系DRC登場時を模型化です。
すなわち、1960年頃のデビュー当時が時代設定となりますので、
台車はTRS-60形となり、屋根上のアンテナが無い姿です。

MICRO ACEのポスターには特急「おじか」運用時の写真が掲載されています。
1960年頃は1720系と1700系の二枚看板であり、
1720系が「けごん」「きぬ」、1700系が「おじか」「さち」等を担当していました。
運用の都合で1720系も「おじか」をやっていたと思いますが、
「おじか」を掲出した写真にはなかなかお目にかかれないのでびっくりしました。


★8000系の中でも若手です。

< A0106 > 東武 8000系 新製冷房車 新塗装 (6両セット)
東武 8000系 新製冷房車 新塗装 (6両セット)


8000系は言わずと知れた東武鉄道の主力の通勤型電車で、
総数712両が作られました。
これは日本の民間鉄道(私鉄)一社あたりに在籍した一系列の車両数としては最大記録です。
現在は新型車の導入に伴い廃車が進み、数を減らしています。

MICRO ACEでは過去にも東武8000系を模型化しましたが、
今回は2タイトル、バリエーションモデルとして追加されます。
こちらの「新製冷房車」は、新製当時から冷房装置を装備していた編成。
車番を確認したところ「81108F」となっており、
8000系なのに車両番号が5桁にインフレしたまさに最後の方のグループです。
この頃、東武では下2桁を製造番号兼編成番号としていたようなのですが、
それが99を超えると…というわけです。

この車両セットは4両編成の81108Fと2両編成の8571Fの合計6両セットです。
どちらの編成も1981年生まれ。

実車の81108Fは伊勢崎線系統でデビューの後、更新工事されて野田線で活躍。
現在はワンマン化されて宇都宮線で活躍中とのこと。
一方の8571Fは長年伊勢崎線系統で活躍し、末期は野田線にいましたが、
更新されずに直接廃車となったようです。

時代設定はこの2編成が共に未更新で新塗装の時期で、
かつコンビを組むことができた頃ですので、
広く見積もっても1986年頃~2000年頃の伊勢崎線系統でしょうか。

なお、MICRO ACEから2両編成の8000系が模型化されるのは初めてですので、
パンタグラフ付き先頭車のモハ8500形が新規作成となるわけです。
東武は8000系をもともと4両編成で設計し、乗客増に伴って2両編成を追加設計・製造しましたが、
この車両セットは実車の設計思想に忠実な内容といったところでしょうか。

★現在は東武博物館の所有です。

< A1863 > 東武 8000系 原形窓更新車 新塗装 (6両セット)
東武 8000系 原形窓更新車 新塗装 (6両セット)


8000系はおよそ20年間に渡って製造が続けられたグループのため、
最後のほうに作られたグループが登場する頃には、
初期に作られたグループの老朽化が始まりました。

そこで、傷んだり古くなった外装・内装を
大規模に修繕する「更新工事」が始まりました。

更新された8000系の多くは、6050系に似たブラックフェイスの顔になったのが大きな特徴でしたが、
最初の方に更新工事した8000系については従来通りの顔だったので、
ファンの間では「未修繕顔」「未更新顔」「原形顔」などと呼んでいます。
模型メーカーでは各社とも呼び方が異なっており、
MICRO ACEは「原形窓更新車」、GREENMAXでは「旧前面」などと呼んでいる次第です。

こちらのセットは、更新工事を行っても従来の顔のまま残った8111Fで、
東上線で活躍していた末期の頃を再現しておりますので、
白い車体に青と水色の帯です。

実車は1963年に4両編成として生まれ、1972年に中間車2両が追加されて6両編成となりましたが、
デビューから最後まで東上線で活躍しました。
現役からは引退しておりますが、所有が東武鉄道から東武博物館へ移り、
登場当時を再現したオレンジとベージュのツートンカラーに塗り直され、
動態保存編成として現在も臨時列車で活躍中という今話題の編成です。

★もうすぐ横浜方面にも顔を出します。

< A8876 > 東武 50070型 初期車(固定窓) (基本・6両セット)
< A8877 > 東武 50070型 初期車(固定窓) (増結・4両セット)
東武 50070型 初期車(固定窓) (基本・6両セット)

東武の新世代の通勤型電車である50000系は、
路線や用途によっていくつかのグループが存在しています。

純粋な50000型は東上線系統の所属で東上線内のみの運用。、
50050型は伊勢崎系統の所属で地下鉄半蔵門線、東急田園都市線への乗り入れ用。
50070型は東上線系統の所属で地下鉄有楽町線・副都心線、東急東横線、横浜高速みなとみらい線への乗り入れ用。

来年、いよいよ地下鉄副都心線と東急東横線が繋がり相互直通運転が始まりますが、
その今話題の地下鉄副都心線へ直通する50070型が模型化されます。

同じ地下鉄乗り入れ用の50050型とパッと見ではほとんど区別がつかないかもしれませんが、
装備面では副都心線用のATO装置やワンマン対応機器が搭載されていますし、
その副都心線のホームドアの都合で先頭車の車体長が130mmだけ長くなっています。
車体の長さはNゲージの世界にしたら0.8mm程度しか違いはないのですが、
MICRO ACEでは従来車の流用とせず新規で先頭車を作ってくれるんですね!

模型は50070型の中でも初期の編成でかつ、客用窓が固定窓になっているものを再現するようです。
細かい点ですが、サハ57071に装備されたIRアンテナ(誘導無線アンテナ)も注目ですね。

★東上線のスターです。

< A8874 > 東武 50090型 TJライナー (基本・6両セット)
< A8875 > 東武 50090型 TJライナー (増結・4両セット)
東武 50090型 TJライナー (基本・6両セット)

先ほどの50000系列のうち、特に個性的なグループとして50090型があります。
こちらは東上線の座席定員列車「TJライナー」に使われています。
池袋駅から乗車の場合着席整理券300円が必要という、いわゆるホームライナーです。

東上線で特別料金を収受するタイプの列車は、
かつて運転されていた特急「フライング東上」以来となりますので、
「TJライナー」のデビューにあたっては大変話題になりました。

他の50000系列と外見はほぼ同型ですが、
東上線のイメージカラーのロイヤルブルーの帯が追加されているほか、
当初からフルカラーLEDの行先表示になっています。

内装が特に注目ポイントであり、
関東の鉄道事業者では初めてロングシートとクロスシートを転換できるマルチシートの機構を採用しています。
TJライナーとして走るときはクロスシートに、
快速急行などの一般列車として走るときはロングシートに、
用途に応じて座席の向きを切り替えられるのです。
関西の方には近鉄のL/Cカーと同様の設備と言ったほうがわかりやすいかと思います。

そんな東上線のスターである50090型もMICRO ACEから模型化されます。
ちなみに、先頭車の長さは50070型と同じです。
同時の模型化となった理由はなんとなく想像がつきますね。


BANDAI(バンダイ)

続いて、Bトレインショーティーです。

★東武電車の新しい主力です。

< 778451 > Bトレインショーティー 東武鉄道 50000系 (2両セット)
Bトレインショーティー 東武鉄道 50000系 (2両セット)


先ほどMICRO ACEでも東武50000系列が出てきましたが、
偶然にもバンダイのBトレからも50000系が登場です。

実は何年か前に事業者限定版として、
50000系(50050系・50070系)というタイトルで発売されたことがあるのですが、
今回は一般流通版となります。

Bトレの仕様ですが基本的には、正面パーツの交換、行先や車番シールによって、
50090型以外の50000系列各社を再現できるような構成になるかと思います。
このように好みで作り分けが出来るところがプラモデルの醍醐味ですね。

最近実車は、固定窓を開閉可能窓に改造した編成が出場していますが、
このあたりをバンダイはどう対応するのかが気になります。

★東急の顔です。

< 813176 > Bトレインショーティー 東急電鉄8500/8000系 (2両セット)
Bトレインショーティー 東急電鉄8500/8000系 (2両セット)


東京急行電鉄のステンレス車体・20m級・4つドアの通勤型電車の基礎といえる形式です。
東急でも特に車両数の多いグループで、
試作車や発展系の8090系なども含めると細部がいろいろ異なりバラエティに富んでいます。

8000系は東横線や大井町線を中心に活躍し、みなとみらい線にも乗り入れていました。
引退後も一部の編成は伊豆急やKRLジャボタベック(インドネシア)で活躍中です。

8500系は新玉川線・田園都市線用として、
地下鉄半蔵門線に乗り入れることを前提に
8000系をベースにした改良版として登場しました。
1976年に鉄道友の会のローレル賞を受賞した東急では栄誉ある電車です。

現在は半蔵門線だけでなく東武スカイツリーライン・伊勢崎線・日光線にも乗り入れており、
北は南栗橋・久喜から、南は中央林間までと、運用範囲が広いのが特徴です。
一部編成は大井町線にも転属した他、長野電鉄や秩父鉄道に譲渡されました。
そしてKRLジャボタベックに譲渡されたものもあり、第二の人生でも大活躍中の形式です。

何度もBトレでリニューアル発売されている人気形式です。
今回は、8000系・8500系ともに正面赤帯有り、側面帯無し、
屋根上クーラー有り(冷房車)というオーソドックスな仕様なようです。
正面パーツ、行先・車番シールの差し替えで両形式を作り分けられます。



★交流区間の定番機関車と、磐越西線ほぼ専門の機関車。

< 813169 > Bトレインショーティー ED75/ED77形電気機関車 (2両セット)
Bトレインショーティー ED75/ED77形電気機関車 (2両セット)


ED75形は国鉄の交流電気機関車で、1963年に登場しました。
当初は常磐線向けに投入されたのですが、
その後交流電化区間の進展に伴い、北海道、東北、九州に配備されるようになりました。
寝台特急から貨物列車まで、様々な列車を牽引できるため、
これらの地域ではお馴染みのスタンダードな電気機関車です。
新形式の登場により少しずつ数を減らしていますが、
現在も東北地区で活躍しています。

一方、ED77形は軸重制限のある路線に投入するために、
ED75形をベースに開発された同じく交流電気機関車です。
ED75形と異なり、車体中央に無動力の中間台車があるため、
若干車体が長くなっていました。
この特徴を生かして磐越西線で運用され、客車や貨物列車の牽引にあたりました。
他にも仙山線や田沢湖線への配備が検討されていたようですが、
他線との運用の都合や貨物列車の削減などで実現せず、
磐越西線ほぼ専門の電気機関車として活躍し、
磐越西線の軌道が強化されるとED75形に置き換えられる形で一生を全うしています。

Bトレでは両形式を作り分けられるような構成となります。
正面パーツはED75形用が3種類、ED77形用が2種類付属する他、
試作機のED77形901号機用の独特な形状の屋根パーツも付属します。
これは複数買いして各機をコレクションしたくなりますね。

ちなみにED75形は、コンテナ貨物列車(ED75形)セットの付属品として、JR貨物更新色と、奥羽本線方面向けの700番台が発売されていました。


★急行列車からローカル普通列車、そしてイベント列車に大活躍。

< 640765 > Bトレインショーティー スハ43系客車 (茶) (2両セット)
Bトレインショーティー スハ43系客車 (茶) (2両セット)

< 614636 > Bトレインショーティー スハ43系客車 (青) (2両セット)
Bトレインショーティー スハ43系客車 (青) (2両セット)


国鉄の旧型客車の定番形式のひとつがスハ43系です。
もともとは長距離列車用として1951年に登場し全国に配置され、
戦後の高度経済成長期の日本を支えました。
当初は茶色でしたが、急行列車に使われるものを中心に青色に塗り変えられました。

晩年は地方路線の普通列車に使われ、
昭和のローカル線のイメージにピッタリな客車です。

また一部の車両は現在もイベント用として残っており、
茶色に塗り戻されてSLの相方として活躍中です。

Bトレはスハ43形とスハフ42形の基本的な2両セットとなります。
前回品とは約3年の開きがありますので、
構成はほぼ一緒ながらも多少の改良もあるかと思います。

牽引機は様々ですので、先ほどご紹介のED75形やED77形とも良いですし、
これまでに発売されたDD51形との組み合わせも良いでしょう。
10系寝台車と組み合わせて夜行急行に、
さらに荷物客車と組み合わせるのもよさそうです。
国鉄時代の客車列車の雰囲気が出ます。


NEKO PUBLISHING(ネコ・パブリッシング)

★あの有名キャラクターをラッピングした列車が北海道を走る!

< 680059 > JR キハ54花咲線 ルパン三世ラッピングトレイン (塗装済み完成品・動力搭載)
JR キハ54花咲線 ルパン三世ラッピングトレイン (塗装済み完成品・動力搭載)


北海道の道東地方にある浜中町は、
「ルパン三世」の原作者モンキー・パンチ氏の出身地です。
JR花咲線は浜中町を含めた釧路~根室間を結んでおり、
花咲線沿線観光振興協議会による町おこしにあたって、
ルパン三世のラッピングトレインが2012年4月より3年間の予定で運行中です。

模型はGREENMAXから発売予定のキハ54形500番台(機器更新後)、すなわち現行仕様車をベースに、
高細密印刷によって美しくルパン三世ラッピングを再現するとのことです。

ラッピングの絵柄にはルパン三世本人だけでなく、
次元大介、石川五ェ門、峰不二子、銭形警部もいます。
もともとキハ54形はステンレス車体に赤帯というデザインなのですが、
見事にマッチしており、センスが良いラッピングだなと感心します。

なお、GMのキハ54形はヘッドライトは片側のみ点灯という仕様です。
反対側は点灯しませんのでご注意ください。
また、この商品は1両入り単品ですので、こちらもご注意ください。


それでは、また次週。


担当:カピの塚

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