こんばんは、カピの塚です。
東北新幹線つながりで、こちらの車両セットを買ってしまいました!
●国鉄185系200番台 「新幹線リレー号」 ベストリニューアル (7両セット)
新幹線リレー号?なんだそれ。
疑問に思われた方のためにご説明しますと、
東北新幹線の第一期区間ともいえる大宮駅~盛岡駅間が開業したのが1982年のこと。
これに伴い、東京都心部から大宮駅まで東北新幹線利用客を輸送するため、
上野駅~大宮駅間でリレー列車を運行することとなりました。
その時に抜擢されたのが185系200番台。
特急「踊り子」号に導入された185系のいわば寒冷地仕様です。
「新幹線リレー」号は、列車種別こそ普通列車でしたが、
東北新幹線の特急券を持つ乗客のみが乗車でき、
上野駅~大宮駅間の東北本線(宇都宮線)はノンストップで運転されました。
しかも、“リレーガール”と呼ばれる女性客室乗務員が添乗するという、
ずいぶんと珍しい列車でした。
実質的に新幹線の延長のような列車だったのです。
ちなみにリレーガールはどんな制服だったのでしょうか。
TOMYTECさん、ぜひ
鉄道むすめに加えてあげてください!
さて、先ほどご紹介した
国鉄185系200番台 「新幹線リレー号」 ベストリニューアル (7両セット) にお話しを戻しましょう。
この商品は“ベストリニューアル”と題してMICRO ACEが従来品と比較して大幅にリニューアルを加えた仕様となっています。
もともと、旧・MICRO ACEが1980年代に設計したとみられるNゲージ製品でして、
ボディは窓、方向幕、ダクトなどの彫が深く、
その頃のNゲージで一般的に見られた造形をしています。
とはいえ、185系らしい特徴はしっかり掴んでいるので、
十分高い評価を受けられる設計がなされていることは確かです。
185系の従来製品は車体をひっくり返すと、
床板に現在とは異なる「MICRO ACE」のロゴが刻印されておりました。
動力車はなぜかグリーン車のサロ185に設定されており、
本来動力を持たない付随車両が模型では動力化されるという、
なんともあべこべな状態になっていました。
床下機器の表現は付随車両らしく機器がまばらでしたが、
窓ガラスは真っ黒に塗ってあり車内はまったく見ることはできず、
車内をめいっぱい使った動力ユニットとなっていました。
当然、室内灯は取り付けられませんでした。
ベストリニューアルで何が変わったのか、ですが。
まず、
ヘッドライトユニットは電球からLEDに変更されたため、明るくて白いヘッドライトが楽しめるようになりました。この程度ならなんてことないのですが、MICRO ACEではボディはそのままに、床板をはじめとする下回りを一式、まるごと新しい物に作り替えたようです。
新しい床板は、ボディマウント方式の連結器が取り付けられる構造になりました。これにともなって、デフォルトのアーノルドカプラーから、マイクロカプラーやTOMIXのボディマウント伸縮式TNカプラーへの交換が可能になりました。また、185系は7両編成を2本つないだ14両編成で運行されることがあるのですが、先頭車の先頭部の連結器もダミーカプラーから連結機能を持ったものへ交換ができますので、フル編成の再現も可能となります。
また、
動力車がサロ185から、パンタグラフ付きの中間電動車であるモハ185に変更され、グリーン車の車内がちゃんと表現されるようになりました。動力ユニットも、窓から見えない重心の低い、現在一般的に採用されているタイプになりました。これにともなって、編成を構成するすべての車両に室内灯が取り付けられるようになったのです。
動力車にも室内灯が取り付けられるようになった!?
これはめでたい!
というわけで、室内灯も買ってみました。用意したのはこちら。
●G0004 室内灯 広幅 白色LED (6個入)
●G0001 室内灯 広幅 電球色LED (2個入)
7両分が必要なので、6個入りと2個入りを組み合わせました。
色が違うものを用意しているのにはわけがありますが、それは後ほど。
さて、取り付けを行いましょう。
ボディの裾を指でやや広げて、少しずつ床板を外します。
この作業、慣れている人にとっては簡単ですが、初めての方は慎重に。
※製品によっては、台車、床板、ボディすべてがネジ留めされているものがありますので、よく確認してください。
※車体の分解や室内灯の取り付けは各自の責任で行ってください。失敗してもメーカーおよび販売店では責任は負いかねます。
こうやって天井側に取り付けます。
ボディをひっくり返すと、室内灯の丸い穴に合わせた位置に突起がありますので、そこに差し込みます。なお、集電バネから遠い方のプリズムは折ることで長さを調節可能です。先頭車のライトユニットや内装パーツに干渉する場合は、適宜調節しましょう。
2本の集電バネは、内装パーツにある2つの穴に入るようにして、ボディを被せます。
内装パーツの中にある金属板に集電バネが当たることで室内灯に電力供給されます。
普通車の内装パーツを見る。
内装パーツですが、座席のモールドをよく見てください。
座った時に頭があたる部分の白いカバーが塗装で再現されています。
細かいことですが、外から車内を覗いた際の効果は抜群です。
新規金型(?)のサロ185(グリーン車)の内装パーツを見る。
ベストリニューアルに際して新しく金型を起こしたと思われるサロ185の内装も見ておきましょう。先ほどの普通車用の内装パーツは茶色成型でしたが、グリーン車用の内装パーツは若干オレンジがかった赤色の成型です。こちらもシートの白いカバーが塗装で再現されています。当然のことですが、グリーン車の座席の間隔は普通車のそれより広いことが窺えます。
各車に取り付けが終わったら、線路に電気を流して点灯試験をしましょう。
これからお見せする2枚の写真は、室内灯の点灯効果がわかりやすいようにアニメーションGIFにしています。
先頭車の室内灯を点灯させてみた。
やや青白い光が車内からこぼれています。
蛍光灯の明りをイメージした白いLEDの効果は抜群ですね。
グリーン車の室内灯を点灯させてみた。
サロ185(グリーン車)には電球色の室内灯を取り付けました。
185系のグリーン車には乗ったことは無いのですが、
グリーン車は普通車とは別格の雰囲気を出したほうが良いかなと思って電球色を選びました。
明りの色をどちらにするのかはお好み次第です。
いかがでしょうか。
室内に明りが灯るだけでもずいぶん雰囲気が変わりますね。
夜行列車にはぜひ取り付けたいオプションパーツです。
MICRO ACEの室内灯は発売当初から高い評価を得ている商品です。
ご覧のように、車内に均等に明りが行き渡っています。
LEDの配置とプリズムの設計が上手く調和しているようです。
しかも他社製よりお値段が控えめというのもまた魅力的です。
そういえば、光の屈折や反射について
小学校の理科の実験で習いましたねぇ。
前から。ISO設定そのままで撮影したのでシャッター開放時間が長かったです。
ヘッドライトとヘッドマークはもともと点灯しますが、
色合いを変えてあるのが細かいですね。
ちなみに、側面方向幕なのですが、
この模型は室内灯の明りを導くことで点灯しています。
明るくなり過ぎないように調節するためか、
窓ガラスパーツの側面方向幕部分は裏から白い塗料が塗ってありました。
MICRO ACEの担当者さんは、
イルミネーションで楽しむことを想定して
こだわってくれているのかもしれませんね。
なお、MICRO ACEの室内灯は集電バネの間隔の違いと、色の違い、内容量の違いによって8パターンがありますので、用途に合わせてお選びください。
もうすぐクリスマスということで街ではイルミネーションが煌びやかですね。
鉄道模型でも室内灯を取り付けて、光の芸術を楽しんでみてはいかがでしょう。
同じ車両でもまったく違う表情を楽しめますよ。
※車体の分解や室内灯の取り付けは各自の責任で行ってください。失敗してもメーカーおよび販売店では責任は負いかねます。
では、また次回。
担当:カピの塚@フル編成にするにはもう1セット買わないとならないので予算的に困った。
1985年、東北新幹線の上野駅~大宮駅間が開業。
新幹線リレー号は約3年間の役目を終えました。
185系200番台は、このあと本来の用途である特急列車としての活躍が始まりました。
「草津」「水上」「谷川」など、高崎線系統でおなじみの列車です。