やっぱり、おら、北鉄が好きだ。 ~『あまちゃん』の鉄道模型~

鉄道模型
カピの塚
やっぱり、おら、北鉄が好きだ。 ~『あまちゃん』の鉄道模型~
こんばんは、カピの塚です。

毎朝のお楽しみ、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」。
いよいよ来週の28日(土)の放送で最終回となる予定です。

8月までの「東京編」に代わり、9月からは「復興編」に突入。
4月からの総まとめといった形でクライマックスを迎えております。

劇中には地域に密着した北三陸鉄道という架空の鉄道が登場しています。
これに因みまして、鉄道模型もありますので少々ご紹介してまいります。


★劇中にあちこち登場する北三陸鉄道(=北鉄=きたてつ)

【限定品】 北三陸鉄道 36形 (一般車両)
【限定品】 北三陸鉄道 36形 (一般車両)


現段階で模型の画像が無いので恐縮ですが、
北三陸鉄道36形の一般車両が発売予定となっています。

一般車両というのは、「あまちゃん」のオープニングや劇中に毎日登場する標準色の車両です。
とびっきり明るい音楽にあわせて、走る空撮映像が印象的ですね。

主人公・天野アキが母・春子に連れられ北三陸にやってきた時も、
北三陸高校に通学するときも、親友の足立ユイに巡り合ったのも、
アキの祖母・夏ばっぱが作ったウニ丼を売り歩いたのも、
海女やご当地アイドルでブレイクしてお客さんがいっぱいやってきたのも、
(中略)
東日本大震災後、被害が軽微な区間でまっさきに運転再開して人々を勇気づけたのも、
劇中では様々な場面でこの車両がキーパーソンの一つとして存在しているのです。

模型は、時代設定に則して台車とベンチレーターは更新後となりますので、
車体色は後述の三陸鉄道 36形 (標準色)と同じですが、
台車とベンチレーターは三陸鉄道 36形 (キット、ずっと号)と同じ仕様になる見込みです。

先ほどのお座敷列車と同様に動力無しですが、
別売りの動力ユニットに交換することで走行が可能となります。

毎日のオープニング映像は単行で走っていますので、
できれば同じように走らせたいところでしょうか。

ただし、別売りの動力ユニットの台車は更新前のデザインなので、
そのままだと時代設定が微妙にちぐはぐします。
予めご了承のほどお願いいたします。

そして、ディスプレイ用にTOMIXの線路が1本付属いたします。
付属のステッカーにはアキが上京の際に乗車した列車を再現できるよう、
「臨時」「貸切」の方向幕やヘッドマークが含まれる予定です。
ドラマの中とはいえアキの上京のために普通列車なのに
臨時幕とか貸切とか出して走っちゃう北鉄は大盤振る舞いですね。


【限定品】 北三陸鉄道 36形 (お座敷車両)
【限定品】 北三陸鉄道 36形 (お座敷車両)


こちらは北三陸鉄道でイベント等に使うお座敷車両。

劇中では北三陸鉄道や北三陸市を活性化させる企画として作られた設定で、
ご当地アイドルの“潮騒のメモリーズ”のイベントを行ったこともあります。
今朝(2013年9月19日)の放送分で明らかになったのは、
2011年の東日本大震災で不通になっていた北三陸鉄道の一部区間が運転再開になり、
潮騒のメモリーズを乗せてイベント列車として走る予定があるということです。

モデルといいますか、実物は三陸鉄道36-2100形で、
110号車をお座敷仕様に改造し車番を2100号車としたものです。
車内は掘りごたつタイプと全面畳敷きタイプに切り替えることができ、
冬季は「こたつ列車」として運用されています。

模型は北三陸鉄道仕様で、時代設定としては天野アキが上京する前の
潮騒のメモリーズがイベントを行った時の姿になっています。
気軽にディスプレイを楽しめるよう、TOMIXの線路が1本付属しています。
また、付属の行き先ステッカーには北三陸鉄道の駅名標(北三陸駅、袖ヶ浜駅)も収録されています。
なお、動力は付いていませんので、下回りを別売りの動力ユニットに交換することで、
走行が可能になりますが、動力ユニットにはスカートが付いていませんのでご注意を。


2013/10/10 10:46:35追記
バンダイより緊急発表!
Bトレインショーティーからも北三陸鉄道が登場します。

「Bトレインショーティー」とは日本形Nゲージの1/150スケールを採用しつつ、
車両の長さを半分程度にデフォルメした彩色済みプラモデルです。
接着剤を使わずに組み立てができるのが特徴なのと、
別売りの動力ユニットや走行用台車に交換すると、
Nゲージ鉄道模型の線路上での走行も可能になるなど、
互換性のある設計になっています。

Bトレインショーティー 北三陸鉄道 36形 (標準色/お座敷車両) (2両セット)
Bトレインショーティー 北三陸鉄道 36形 (標準色/お座敷車両) (2両セット)


北三陸鉄道36形標準色と、お座敷車両の2両セットです。
お手軽にドラマ登場車両を揃えられますね。



★北三陸鉄道(北鉄=きたてつ)のモデル・三陸鉄道

三陸鉄道は盛岡県の第三セクター鉄道で、
北リアス線と南リアス線の2路線を運営しています。

劇中の北三陸鉄道リアス線は三陸鉄道北リアス線をモデルにしているようですが、
設定上では北三陸鉄道とは別に南三陸鉄道が存在することになっています。

また、ドラマの舞台として登場する北三陸駅は架空の駅名で、モデルは久慈駅です。

三陸鉄道では所有の気動車は全て「36形」という形式になっていて、
内装や設備など仕様の違いにより番台区分が行われています。
実は「36形」と書いて「さんりくがた」と読むそうです。

三陸鉄道 36形 (標準色) (2両セット)
三陸鉄道 36形 (標準色) (2両セット)


三陸鉄道の1984年の開業時に用意された気動車のグループです。
基本形式の36-100形と、車内に飲料自販機が設置されている36-200形を各1両セットにしたものです。
冷房改造後の姿を再現しています。

模型としてはもともと1980年代に設計された製品のため、
残念ながらヘッドライトやテールライトは点灯しませんが、
素朴でありながら実車の特徴をよくとらえたモデルです。

先ほどの北鉄36形お座敷車両も一般車両も、これを基にした製品です。

三陸鉄道 36形 (キット、ずっと号)
三陸鉄道 36形 (キット、ずっと号)


2012年にネスレ日本を中心とした三陸鉄道を応援する
「キット、ずっとプロジェクト」
で実施されたラッピング車を再現したものです。

36-100形の101号車が充てられ、車体には桜をイメージした模様がラッピングされていました。
模型ではベンチレーターと台車が変更された後の姿を再現しています。
写真では旧ベンチレーターのままですが、新ベンチレーターは別パーツにて付属です。

なお、実物の「キット、ずっと号」は2013年4月より105号車が二代目として充てられています。


2013/10/10 10:46:35追記
バンダイよりまたまた緊急発表!
Bトレインショーティーからも三陸鉄道の「キット、ずっと号」が登場します。

Bトレインショーティー 三陸鉄道 36形 (キット、ずっと号/キット、ずっと2号) (2両セット)
Bトレインショーティー 三陸鉄道 36形 (キット、ずっと号/キット、ずっと2号) (2両セット)


三陸鉄道の震災復興支援の特別装飾車両の「キット、ずっと号」。
初代と二代目が2両セットとなっております。
ちなみに初代は「あまちゃん」の車庫のシーンなどにチラッと映っていることに気付いた方もいるかもしれません。

そして。

Bトレインショーティー 三陸鉄道 36形 (青塗装/赤塗装) (2両セット)
Bトレインショーティー 三陸鉄道 36形 (青塗装/赤塗装) (2両セット)


36-100形と36-200形の一部の車両をリクライニングシートに改装した車両で、
その際に車番を36-1100形と36-1200形に改めたものです。
36-1106号と36-1107号は塗り分けの白と青を反転させた青塗装車、
36-1201号と36-1202号は塗り分けの白と赤を反転させた赤塗装車となりました。

臨時快速「リアス・シーライナー」によく使われた車両です。
リアス・シーライナーとは、仙台~八戸間を
東北本線、石巻線、気仙沼線、大船渡線、南リアス線、山田線、北リアス線、八戸線
経由で運行する夏季限定の快速列車です。
途中から東北本線をはずれて三陸海岸沿いのルートを行くのが特徴でした。

36-1107号は「手をつな号」ラッピングを実施した後、標準塗装となって現存。
36-1106号、36-1201号、36-1202号の3両は2009年のダイヤ改正で用途廃止となり、
ミャンマーに譲渡されました。
このためドラマの撮影当時にはこの塗装の車両は存在していないため、
ドラマに出てくることはありませんでした。



★ドラマには登場しないけど、こんな車両も

ここまではTOMIXのNゲージ製品をご紹介してきましたが、
他のメーカーからも三陸鉄道の車両を作るための素材が発売されています。

まずは、林檎製作所(KitcheN)の製品です。

キハ125タイプNDC (未塗装組立キット)
キハ125タイプNDC (未塗装組立キット)

三陸36-500 デカール
三陸36-500 デカール


こちらは、かつて三陸鉄道に在籍したNDC、36-500形を作る素材です。
あくまでも素材ですので、実際に作る場合は多少の改造や工夫は必要かと思います。
残念ながら現在は品切れ中ですので、いつか再生産されることを願いましょう。

実車は突風事故で廃車となった車両の補充用に入線しましたが、
在来車とは仕様が大きく異なるためか、短期間で運用離脱・廃車となってしまいました。


続いては、MaxモデルのNDCキットシリーズです。
こちらは1/80スケール、16.5mm。すなわち、16番ゲージ(HOゲージ)です。

16番 ひたちなか海浜鉄道 キハ3710形/キハ37100形タイプ (類似:JR キハ125形タイプ/松浦鉄道 MR-400形タイプ) ベースキット
16番 ひたちなか海浜鉄道 キハ3710形/キハ37100形タイプ (類似:JR キハ125形タイプ/松浦鉄道 MR-400形タイプ) ベースキット


Maxモデルからは日本全国の様々な第三セクターのNDCがキット化されていますが、
その中で三陸鉄道36-500形に近い形状と推定されるのが、こちらのキット。
細部は調査が必要ですし、ラインデカールも発売されておりませんが、
がんばればなんとか作れそうな気がします。

16番 肥薩おれんじ鉄道 HSOR-100形タイプ (類似:天竜浜名湖鉄道TH2100形など) ベースキット
16番 肥薩おれんじ鉄道 HSOR-100形タイプ (類似:天竜浜名湖鉄道TH2100形など) ベースキット


そして、2013年より南リアス線の運転再開に合わせて導入された36-700形。
クウェートからの震災支援金により導入された新型車両です。

先述の36-500形と同じ流れを汲むNDCですが世代が異なるため形状が異なります。
恐らく肥薩おれんじ鉄道のHSOR-100形が近似形状ではないかと思います。
これをベースに細部を作り込めば、三陸鉄道の36-700形が作れるのではないでしょうか。



というわけで、半年に渡り北三陸鉄道役を演じてきた三陸鉄道の鉄道模型の紹介でした。


担当:カピの塚@「ほくてつ」と読むと北陸鉄道。「きたてつ」と読むと北三陸鉄道。
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