大型空母クラスのでっかい船(艦?)になると、
波の揺れや船酔いの具合はどうなんだろうと思うトメ子です、ごきげんよう。
さて。
2年前の2012年。エンタープライズという名の空母が退役しました。
進水したのは1960年前後。冷戦真っ只中に生まれて以降、
「ビッグE」の名で親しまれ、半世紀近くアメリカの象徴として活躍した艦です。
そんなエンタープライズのプラモデルと
●アメリカ海軍原子力空母 U.S.S.エンタープライズCVN-65(1969年)
完成品が
●CVN-65 空母エンタープライズ アメリカ軍 (40周年記念バージョン) 地中海 2001
予約開始となりました!
どちらも1/700スケールですが、元が全長336mと巨大なので
模型化してもかなりの大物になると思われます。(336x100/700=48cm?)
そうそう。
プラモと完成品ではモデル再現した時期が異なりますのでご注意下さい。
前者は1969年頃、後者は2001年頃。艦載機も別物になります。
プラモデルVer.はちょうど日本海に展開されていた時期であり、
その前年には佐世保に寄港する云々で全学連と警察が衝突するという事件もありました。
団塊世代周辺の方々には馴染み深い姿かもしれません。
完成品Ver.は40周年記念の姿で再現。
この頃にはアメリカ海軍が保有する中でもかなりの古参艦となっています。
甲板に描かれたE=mc2の式が特徴的です。(この甲板マークは取り外し可能との事です。)
何故アインシュタインの特殊相対性理論が出てくるかと言えば、
この艦は原子核反応と切っても切り離せない関係にあるからです。
原子力の軍事用途は弾頭に仕込むだけではありません。
実はこの空母、原子力パワーで動くんだぜ……!
と、いうわけで。
商品紹介ついでに原子力空母とは何ぞや?というお話をしましょう。
参考画像が少なすぎて、お茶を濁したいなんて思ってません。
原子力空母。
その名の通り、原子力を動力とする航空母艦です。移動兵器としては人類最大級です。
原子炉から生み出される莫大なエネルギーによって巨大な船体や長大な航続距離を維持し、
更に多数の艦上機を運用できるというアメリカ海軍最強の戦力。
それまでの大型空母と異なり、空母本体の為に燃料を搭載する必要が無いことから
高い戦略機動能力を発揮できます。但し、原子力そのもののリスクは伴いますが。
2014年現在、アメリカ軍が保有する空母は全て原子力空母です。
一応フランスでシャルル・ド・ゴールが活動中ですが、
それ以外に原子力空母を保有する国はありません。
一つの艦に2000~5000人の人員が乗り込み、長期航海を前提としている為、
内部に様々な施設(診療室、床屋、郵便局、売店、教会等)が設けられています。
さながら一つの街ですね。
原子力空母単体では空中・海中に対する防御力が足りない為、
通常は各種駆逐艦・巡洋艦や潜水艦、給油艦等を伴う空母打撃群として活動します。
湾岸戦争やイラク戦争でも(エンタープライズではありませんが)派遣されました。
これだけ巨大になると、メリットもデメリットも抱えてしまうものですが、
砲艦外交に使えるのが最大の特徴です。目標の海域に浮かすだけで十分な威嚇になります。
一方、いざ運用するとなると莫大な費用と人員を必要とする為、
余程の理由が無い限り、おいそれと動かすわけにはいきません。
アメリカを「世界の警察」たらしめてきたのは、
原子力空母を中心とした空母打撃群の存在が大きいと言えます。
現在稼働中の空母は全てエンタープライズの次級となるニミッツ級に分類されますが、
ニミッツ級の後継となるジェラルド・R・フォード級が開発中であり、
その同型艦として、「CVN-80 エンタープライズ」という名の艦が計画されています。
予定は未定ですが、2018年起工、2025年就役との事なので
10年後には生まれ変わった新型エンタープライズにお目にかかれるかもしれません。
と、いうわけで。
世界最強の海上戦力(だった)、エンタープライズ。
参考写真が少なくて申し訳御座いませんが、期待のアイテムなのは確かです!
そんなこんなで本日はこれにて!
来週もホビーサーチを宜しくお願いします。
担当:農奴トメ子@うかれポンチ牧場、1年目の秋。