Introduction to attractive private railroad kits

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Model Train
Kapinozuka
Introduction to attractive private railroad kits
This article has been written in Japanese.
We apologize for your inconvenience, and your for your understanding.

こんにちは、カピの塚です。


「私鉄」とは、純粋に民間資本によって設立・運営されている鉄道のことを指します。
近鉄や東武といった大手企業から、新京成や神鉄のような準大手私鉄、
さらに小規模な中小私鉄など、その数は沢山あります。

国鉄のような全国規模の鉄道とは異なり地域密着型になりますので、
その環境や事情に合わせた個性的な車両を保有しています。
そこで今回は最近ご予約受付開始となった私鉄車両のキットをいくつか、
個人的な趣味でご紹介いたしましょう。



【プラッツ】
▼Nゲージ 京阪 600形 「けいおん!」ラッピング電車 (放課後ティータイムトレイン) (組み立てキット)

実車資料写真

京阪電気鉄道は大阪府、京都府、滋賀県を走る大手私鉄です。
いくつか路線がありますが、そのうち京津線と石山坂本線は大津線と総称され、
一般的な鉄道ではなく、路面電車として運行されているのが特徴です。

石山坂本線を走る電車では近年ラッピング広告が行われていますが、
2011年の下半期に映画「けいおん!」のラッピングを施した電車が走りました。
それが放課後ティータイムトレインです。
車体にはHTTメンバーが大きく描かれ、車内にもけいおん!をテーマとした装飾がされました。

キットは、グリーンマックスから発売中の京阪600形電車キットをもとに、
前面(妻面)、ガラス、足回りなどの新規金型部品を追加した仕様となります。
そして肝心のけいおん!ラッピングはカルトグラフ社製のデカールにて再現されます。

ちなみに、グリーンマックスの京阪600形キットは1次車を再現したものです。
けいおん!ラッピングが施されたのは3次車となります。
1次車と2次車以降とでは前面など形状が異なる箇所があるため、
このように新規金型が追加された仕様として製品化となったようです。


【あまぎモデリングイデア】
▼Nゲージ 長野電鉄 1100系タイプ 車体キット (3両・組み立てキット)

組み立て見本

長野県の長野電鉄で走っていた電車です。
元をたどると、信濃鉄道(現在のJR大糸線)の木造電車で、国鉄に編入されたあと長野電鉄に譲渡され、
輸送力強化のため鉄道車両メーカーの日本車輌製造にて鋼製車体に載せ換えたという、履歴があります。
「1100系」と名乗っていますが、この形式の電車はわずか3両しかありません。

長野市の通勤通学ラッシュで大活躍したものの、長野電鉄の長野駅付近が地下化されることにともない、
非貫通先頭車の2両は豊橋鉄道へ、中間に連結されていた貫通型先頭車1両は伊予鉄道へ、それぞれ譲渡されました。

こちらのキットは、真鍮製のボディを中心とした車体のみの素材です。
ハンダによる組み立て、下地処理、塗装が必要ですが、
台車や動力ユニットなどの足回り、パンタグラフなど、
必要な部品を自分で調べて用意しないと完成しません。


【あまぎモデリングイデア】
▼Nゲージ 秩父鉄道 100形タイプ (デハ + クハニ) 2輌車体キット (組み立てキット)

組み立て見本

埼玉県の秩父鉄道で走っていた電車です。
もともと秩父鉄道に在籍していた木造車体の電車をリニューアルして誕生したもので、
鋼製車体に改造するという作業はやはり日本車両製造が行いました。
このグループは最大時で31両が秩父鉄道に在籍していました。

100形には電動の先頭車・デハ、付随の先頭車・クハのほかに、
付随の先頭車で荷物室が併設されているクハニがあります。

このキットでは、デハとクハニの2両分の真鍮製の車体素材が入ります。
先ほどと同様、ハンダ組み立て、下地処理、塗装、
そして足回りなどの必要部品の別途調達などの作業が必要です。


【ワールド工芸】
▼Nゲージ 岳南鉄道 ED40 電気機関車 (組立キット)

サンプル品

静岡県の岳南鉄道の電気機関車です。
製紙を運ぶ貨物列車をけん引していましたが、
残念ながら2012年3月をもって貨物列車の運転は休止となってしまいました。

もともとは松本電気鉄道で使われていた機関車で、
その頃はダム建設工事の資材運搬の貨物列車をけん引していました。
ダム完成後に岳南鉄道に譲渡されたのです。

動輪が4つで短い車体となっているところは私鉄の電気機関車らしい長さ。
運転席の窓はパノラミックウィンドウを採用していますね。
全体的には国鉄のEF60形をショーティーにして正面に貫通扉とデッキを取り付けたような。
当時の国鉄の新性能電気機関車と旧性能電気機関車の両方から影響を受けたデザインにも思えます。

こちらは真鍮製の組み立てキットです。
ハンダを使った組み立てと、下地処理、塗装が必要です。
実車はぶどう色単色塗りのほか、ぶどう色+クリーム帯のツートンカラー、
または赤+クリームのツートンカラーなど、
複数の塗装パターンがありますので、お好みでお楽しみください。

けん引する貨車はもちろんワム80000がよろしいでしょう。
JR東海道線から岳南鉄道に乗り入れていたワム80000が発売中です。
TOMIX 92977 JR EF66・ワム380000形 (専用貨物列車) (35両セット)
河合商会 KP-352 ワム80000 (河合商会Nゲージ発売20周年記念・20両セット)


【ワールド工芸】
▼HOナロー 三岐鉄道 北勢線 モ270+ ク170 2両セット (組立キット)

実車資料写真

三岐鉄道北勢線は三重県にある路線。
ここは今では珍しくなった軽便鉄道(ナローゲージ)の路線なのですが、
なんと2003年の春までは最大手私鉄である近鉄の支線でした。

経営が苦しいローカル線のため近鉄が廃止を表明しましたが、
地元自治体と三岐鉄道の協力のもと存続され、
現在では少しずつリニューアルを行いながら、
現代に残る近代的な軽便鉄道に生まれかわりつつあります。

その北勢線の顔ともいえる270系電車がワールド工芸からキット化されます。
軽便鉄道の模型を数多く発売してきたワールド工芸ですが、
現在でも営業中の軽便鉄道の模型化という点が特筆されます。

270系は近鉄が導入した電車ですが、
両開き扉が採用されたスマートな車体、
総括制御(※)による編成運転ができるようになるなど、
一般的な電車と同様の装備になりました。
従来の軽便鉄道には無い軽快で明るいイメージの電車となりました。

※総括制御とは連結された車両全てを一か所の運転台で一斉に操作できるシステム。
現代の電車では総括制御ができてほぼ当たり前ですが…。
270系が登場する前の北勢線では、単行電車が機関車の代わりに無動力の客車を引っ張るという運行形態だったので、
終点の駅で機回し(先頭の機関車や電車を一旦切り離して客車の反対側に回送して再度連結する作業)を必要としていました。
270系が総括制御可能な電車となったため機回し無しでそのまま折り返し運転ができるようになりました!


しかし、軽便鉄道規格の電車ですので車体は一般的な電車よりも細く短いです。
先頭のモ270形は両開き扉が装備されて今風ですが、
いっしょに連結される反対側の先頭車・ク170形や、中間車・サ140形は片開きで、モ270形より短い車体。
この写真を見てください。

実車解説写真

1両目と2・3両目でサイズが違う…なんだかアンバランスですね。
それがまた軽便鉄道の魅力なんでしょう。

今回のキットはモ270形とク170形の2両セット。
真鍮製ですのでハンダでの組み立てや下地処理と塗装が必要です。
塗装は近鉄時代の茶系の塗装と、三岐鉄道移管後の黄色基調の塗装と、
お好みで選べますね。

組み立て前に実際に見たり乗ったりすれば、より一層趣味を深めることができるでしょう。

実車はもちろん大活躍中ですし、「冷房化工事」の他、
「高速化工事」と題して最高速度を45km/hから70km/hに引き上げた更新車もあります。
(ただし、線路の改良工事が終わっていないので今まで通り最高速度は45km/hで走ります)




今回ご紹介のキットは、京阪のけいおん!電車のみプラ製、他は上級者向けの真鍮製キットです。

他にはない個性的な私鉄車両は、なかなか完成品の模型として量産される機会はありませんので、
キットを組むことが中心となってしまうのですが…。
完成すれば他の人が持っていないという希少性や優越感を味わえるかもしれません。
そして何より、自分自身で作った模型ならではの愛着が生まれると思います。


キットを作ったことが無い方も多いかとは思いますが、
挑戦しようかどうか迷っている方は、
プラ製の鉄道模型のディテールアップや工作に関する参考書が発売されていますので、
まずはこちらからお読みになってみてはいかがでしょうか。

Nゲージ・アフターパーツ 完全マニュアル 国鉄新性能電車編 PART1
Nゲージ・アフターパーツ 完全マニュアル 国鉄新性能電車編 PART1
Nゲージ・アフターパーツ 完全マニュアル 国鉄新性能電車編 PART2 NEW
Nゲージ・アフターパーツ 完全マニュアル 国鉄新性能電車編 PART2
(いずれもネコ・パブリッシングより)



それではまた次回。


担当:カピの塚
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