Shizuoka Hobby Show 2013 Report -Greenmax EVOLUTION SERIES ver-

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Shizuoka Hobby Show 2013 Report -Greenmax EVOLUTION SERIES ver-
This article has been written in Japanese.
We apologize for your inconvenience, and your for your understanding.


こんにちは、カピの塚です。

今年は久しぶりにGREENMAX(グリーンマックス、以下GMと表記)から未塗装車両キットの新作、題して“エボリューションシリーズ”が発売されます。

GMの原点といえば車両やストラクチャーのキット製品です。キャッチコピーはズバリ「創る楽しみ」です。しかし、GMの従来の未塗装車両キットの多くは1970年代~80年代にかけて設計されたものが中心で、多くは誕生から30年ほど経っています。しかも、近年発売されたGMの車両の製品というと「完成品モデル」と「塗装済みキット」が主体となっており、「未塗装車両キット」の新作はすっかりご無沙汰となっておりました。

21世紀を迎えた今、新たに加わる“エボリューションシリーズ”はまさに現代水準で設計された未塗装車両キットの進化版というわけです。工作派の方々にとってはとても気になるシリーズかと思います。(個人的にも注目しています)

エボリューションシリーズの第1弾は、103系通勤形電車の初期車(低運転台・非ユニット窓)の冷房改造車をモデルにしています。それでは、静岡ホビーショーでの展示をご覧ください。

作例(クモハ103とモハ102)
作例(クモハ103とモハ102)


これは組み立て完成見本で、クモハ103とモハ102です。

作例(クモハ103)
作例(クモハ103)


パンタグラフ付先頭車のクモハ103です。
低運転台の前面と非ユニット窓が103系初期車の特徴です。

作例(モハ102)
作例(モハ102)


こちらはパンタグラフ無し中間車のモハ102で、クモハ103またはモハ103とコンビを組む車両です。

「非ユニット窓」と「ユニット窓」は、車体側面の客用扉と客用扉の間にある「田」の状態になっている窓の形状の違いを指しています。初期の車両は非ユニット窓と呼ばれる四隅にRが付いている形状の窓、途中から仕様変更された車両はユニット窓と呼ばれる四隅が角張っている形状の窓になっています。

これらのサンプル品は一瞬、完成品と見間違えそうですが、これはキットの組み立て品なのです。


【車体セット(上回りキット)】

4両分(クモハ103+モハ102+サハ103+クハ103)のボディ
4両分(クモハ103+モハ102+サハ103+クハ103)のボディ


基本4両セットは4両編成分の上回り(ボディ、屋根)を形成する部品が入っています。
クモハ103+モハ102+サハ103+クハ103のボディを作ることが出来ます。
原則的に103系の最低編成両数は3両で、クモハ+モハ+クハとなります。
偶数になる場合はそれにサハを1両プラスします。
編成として最低限必要な4両をひとまとめにした構成です。

4両分の屋根
4両分の屋根


屋根は基本的に2形態です。
パンタグラフを設置する屋根か、そうでない屋根かの違いです。
先頭車に使う場合はアンテナや信号炎管を取り付けることで対応します。
また作る車両に合わせて不要な彫刻は削り落とすことになります。
非冷房車にするのであればクーラーの脇のランボードを削り落とせば良いのです。

最初からベンチレーター用の穴とベースが作られているのは助かりますね。
また裏面をよく見ますと、TOMIXやKATOのクーラーも取り付けられるよう、
それに対応したガイド穴が彫られています。

先頭車2両分(クハ103×2)のボディ
先頭車2両分(クハ103×2)のボディ


こちらはクハ103の2両分のボディです。
クモハ103が入らない編成を作る場合はこちらのセットを使いましょう。

中間車2両分(モハ102+モハ103)のボディ
中間車2両分(モハ102+モハ103)のボディ


こちら中間車のモハ102とモハ103のユニットのセットです。
先ほどの4両セットや先頭車2両セットの増結用に使います。

原則的にモハ102は、モハ103またはクモハ103とコンビを組みますので、
このようなセット構成にっています。

窓ガラスなどのクリアーパーツ
窓ガラスなどのクリアーパーツ


窓ガラスに使うクリアーパーツです。
嵌め込み式ですので簡単に取り付けられますね。
なお、側面用は中間車用の1種類のみがランナーになっています。
先頭車はどうするかというと、干渉する車端部の客窓部分を切り落とし、
乗務員室扉用の窓ガラスパーツ(写真左上のランナー)を別途取り付ける仕組み。
非常に効率的に設計されていますね。

無線アンテナ、信号炎管、避雷器、扇風機カバー、クーラーなどの屋上パーツ、乗務員室仕切り
無線アンテナ、信号炎管、避雷器、扇風機カバー、クーラーなどの屋上パーツ、乗務員室仕切り


一番上のランナーは信号炎管、ATCアンテナ、無線アンテナ、常磐無線アンテナでしょうか。
中央のランナーはと避雷器、扇風機カバーが付いているようです。
一番下のランナーはAU75形クーラーですね。
これらのパーツは屋根上を飾るに必要不可欠です。
適宜必要な部品を選んで取り付けましょう。

右側に置いてある部品は乗務員室の仕切りになるパーツです。


【床下台車セット(下回りキット)】

さて、エボリューションシリーズでは、車体・屋根を中心とした上回りを形成する車体セットと、
床下機器、床板、台車を中心とした下回りを形成する床下台車セットに分かれています。

続いては床下台車セットのご紹介です。

台車、床下機器
台車、床下機器


小さな袋に小分けされているのは、台車、床下機器のランナー、そしてウェイトです。
103系で使う台車は、クハ・サハ用のTR62、クモハ・モハ用のDT33の2種類です。
床下機器もそれぞれ必要な車両に合わせた形状のパーツが入っています。
これは103系関西形など近年のGMの103系塗装済みキットと同様な構成ですね。

動力ユニット、床板、ダミーカプラー、パンタグラフ
動力ユニット、床板、ダミーカプラー、パンタグラフ


写真左が動力ユニット、右側が動力を搭載しない車両に使う床板です。
これも先ほど述べたように103系関西形と同様、近年の塗装済みキットに使用されるタイプのものです。
よって、床板は別売のライトユニットの装着に対応した構造です。
また床板と動力ユニットはTOMIXの室内照明ユニットに対応しています。
(おそらくMICRO ACEの室内灯狭幅タイプも使用可能のはず…)
ただしライトユニットや室内灯を点灯させるためには、
床板には別売りの集電板を装着する必要があります。

写真下部でピントが合っていない黒い部品はボディマウント式ダミーカプラーです。
その隣はパンタグラフです。必要な部品が一通りそろいますね。

床下台車セットの案内
床下台車セットの案内


床下台車セットはこのようなセット構成になります。
品番No.7501は動力付きの4両分、No.7502は動力無しの4両分、
No.7503は先頭車2両分、No.7504は中間車2両分。

「冷房車」とわざわざ記載があるのは、
非冷房車と冷房車では床下機器の造形が一部異なるからです。


エボリューションシリーズの重要なポイントがひとつが、
下回りはGM純正品の床下台車セットだけでなく
他社製(KATOおよびTOMIX)の下回りとも互換性がある
ということ。

つまり、KATO Assyパーツの103系の床下セット、台車、動力ユニット、動力台車を取り付ければ下回りをKATO化でき、同様に、TOMIXの動力ユニットDT33を取り付ければ動力車はTOMIX化できるのです。

下回りをお好みで選べるのもうれしい仕様ですね。
(この結果、室内灯も下回りに合わせたメーカーの製品が取り付けられる?)


【塗料セット(ビン塗料5色6本入り)】

エボリューションシリーズの発売に合わせてビン塗料のセットも発売予定です。

塗料セット
塗料セット


103系の車体に使うメインの塗料が2本、屋上機器に使うねずみ色1号と灰色9号が各1本、
屋根に使うダークグレーが1本、そして番号ラベルの貼られていない限定色が1本…。

車体に使うメインの塗料ですが、5パターンが用意されます。
山手線などのウグイスは黄緑6号、
中央線や大阪環状線などのオレンジは朱色1号、
中央総武緩行線や南武線などのカナリアは黄色5号、
京浜東北線や阪和線などのスカイブルーは青22号、
常磐線・成田線のエメラルドグリーン青緑1号です。

塗料セットの塗装例
塗料セットの塗装例


塗料の使用例です。
やはりできることならエアブラシで塗装したほうが美しい仕上がりになるかと思います。

貫通扉等に塗る淡緑色の塗装例
貫通扉等に塗る淡緑色の塗装例


103系の貫通扉は薄い緑色に塗られているのですが、
左は従来代用していたブルーC(旧・伊豆急ペールブルー)です。
右は先ほどの塗料セットに含まれる限定色の淡緑1号です。
淡緑1号はこれまで単品販売されたことがない新色となります。


【資料】

103系は東京と大阪の大都市圏では定番の国鉄通勤形電車で、仙台、名古屋、岡山、広島などにも足跡を残しています。そこで代表的な編成例をまとめた資料が届きましたので、こちらもご覧ください。

編成例:関東編
編成例:関東編


編成例:中京・関西編
編成例:中京・関西編


この編成図をご覧いただいた通り、103系には様々な編成が組まれていましたので、模型でもそれだけ再現する対象が沢山あるということになります。
この資料を基に、車両キット、下回り、パーツ、塗料を揃えていく計画を立てましょう。


実車写真と作例
実車写真と作例


静岡ホビーショーでの展示ブースには在りし日の中央快速線を走る103系の写真が飾られていました。
今回のエボリューションシリーズをストレートに組み立てた場合は上段右の写真の形態になりますね。

上段左の写真は非冷房車なので、
屋根板のクーラー脇に位置するランボードを削るなどのちょっとした加工が必要ですね。
これも工作の題材としては良いと思います。

下段左の写真は低運転台車ですが、
よく見ると2灯シールドビームライトに仕様変更された車両です。
また下段右の写真は高運転台車なのでまた形態の異なるグループです。
このように中央快速線をひとつとっても複数の形態の103系が走っていたのです。


とにかく103系は奥が深い電車です。実物の製造両数が多いために仕様変更、塗装変更、改造、延命工事などで、形態も多岐に渡っています。その形態の豊富さゆえに、完成品としての製品化がだんだん難しくなりつつある形式ともいえます。標準的な形態をキットとした素材をもとに、ユーザーが自由にカスタマイズしていくという流れを、このエボリューションシリーズの103系は担っていくことでしょう。



【おさらい】

最後に商品ページのご案内です。

▼車体セット(上回りキット)

No.7001 国鉄(JR)103系 低運・非ユニット窓・冷改車 (基本・4両・組み立てキット)
→クモハ103 + モハ102 + サハ103 + クハ103 の4両の車体が入っています。
  下回りはNo.7501またはNo.7502を使います。
No.7002 国鉄(JR)103系 低運・非ユニット窓・冷改車 先頭車セット (2両・組み立てキット)
→クハ103の車体が2両分入っています。
  下回りはNo.7503を使います。
No.7003 国鉄(JR)103系 低運・非ユニット窓・冷改車 増結用中間車セット (増結・2両・組み立てキット)
→モハ103 + モハ102 の2両の車体が入っています。
  下回りはNo.7504を使います。

▼床下台車セット(下回りキット)

No.7501 床下台車セット 冷房車 (動力付き) (基本・4両用)
→クモハ103 + モハ102 + サハ103 + クハ103 の4両分の床板、床下機器、台車、動力ユニット、パンタグラフ、ダミーカプラーが入っています。
  ボディはNo.7001をお使いください。
No.7502 床下台車セット 冷房車 (動力無し) (基本・4両用)
→クモハ103 + モハ102 + サハ103 + クハ103 の4両の床板、床下機器、台車、パンタグラフ、ダミーカプラーが入っています。
  ボディはNo.7001をお使いください。
No.7503 床下台車セット 先頭車用 (動力無し) (2両用)
→クハ103の2両分の床板、床下機器、台車、ダミーカプラーが入っています。
  ボディはNo.7002をお使いください。
No.7504 床下台車セット 冷房車 中間車用 (動力無し) (2両用)
→モハ103 + モハ102 の2両分の床板、床下機器、台車、パンタグラフが入っています。
  ボディはNo.7003をお使いください。

▼塗料セット(ビン塗料5色6本入り)

No.0151 GM鉄道カラーセット ウグイス[黄緑6号]セット (6本入)
→黄緑6号×2本、ダークグレー×1本、ねずみ色1号×1本、灰色9号×1本、淡緑1号×1本
  山手線、横浜線、埼京線、関西線(大和路線)など。
No.0152 GM鉄道カラーセット スカイブルー[青22号]セット (6本入)
→青22号×2本、ダークグレー×1本、ねずみ色1号×1本、灰色9号×1本、淡緑1号×1本
  京浜東北線、根岸線、京葉線、仙石線、中央線(名古屋口)、阪和線、東海道山陽緩行線(京都線・神戸線・和田岬線)など。
No.0153 GM鉄道カラーセット エメラルドグリーン[青緑1号]セット (6本入)
→青緑1号×2本、ダークグレー×1本、ねずみ色1号×1本、灰色9号×1本、淡緑1号×1本
  常磐線、成田線など。
No.0154 GM鉄道カラーセット オレンジバーミリオン[朱色1号]セット (6本入)
→朱色1号×2本、ダークグレー×1本、ねずみ色1号×1本、灰色9号×1本、淡緑1号×1本
  中央線(快速)、青梅線、五日市線、武蔵野線、大阪環状線、桜島線、片町線など。
No.0155 GM鉄道カラーセット カナリヤ[黄5号]セット (6本入)
→黄色5号×2本、ダークグレー×1本、ねずみ色1号×1本、灰色9号×1本、淡緑1号×1本
  中央・総武線(各駅停車)、南武線、鶴見線、赤羽線、福知山線など。

▼車両マーク(インレタ)

No.7401 国鉄/JR 103系用 車両マーク No.1 関東エリア-1 (黒文字)
No.7402 国鉄/JR 103系用 車両マーク No.2 関東エリア-2 (黒文字)
No.7403 国鉄/JR 103系用 車両マーク No.3 関東エリア-3 (白文字)
No.7404 国鉄/JR 103系用 車両マーク No.4 関東エリア-4 (白文字)
No.7405 国鉄/JR 103系用 車両マーク No.5 関西/中京エリア-1 (白文字)

▼行先表示(ステッカー)

No.7301 国鉄/JR 103系用 ステッカー No.1 関東エリア
No.7302 国鉄/JR 103系用 ステッカー No.2 関西/中京エリア


ストレート組みもよし、改造作業も加えて組むもよし。

みなさんの思い入れのある形態で思い思いに楽しんでみてはいかがでしょうか。

それではまた次回。


担当:カピの塚@まずは仙石線の4両編成を作ろうかと画策中。




補足。

4両セットのパッケージ
4両セットのパッケージ


4両セットのパッケージはこのようなブリスターパックになる予定だそうです。
中身が見えますので、お店で手に取った際に、
部品を見てどのような車両を作るか、考えを練りやくなります。

床下台車セットのパッケージ
床下台車セットのパッケージ


床下台車セットのパッケージもこのような透明なブリスターパックとなります。



コメントのお返事。

気になった鉄道雑誌のご紹介。(2013/06/20付)
に頂いたコメント。


> たまには雑誌の紹介も良いと思います。
> 特に鉄道関連は種類が多くて全部カバーするのは大変なので、今回取り上げなかった雑誌も紹介して欲しいです。


コメントありがとうございます。
各雑誌とも個性がありますので、
ぜひまたご紹介させていただきます。



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