世界最速のレッドブル・エアレースを解剖

幅約8mの競技用1人乗りプロペラ飛行機を操り、5～6km（3～4マイル）のコースに設置された巨大なパイロン型風船障害物（エアゲートと呼ばれる）を規定の順序と方法で通過、ゴールまでのタイムを競う。

出典：ウィキペディア

エアゲートは2本のパイロン1組からなる「スタート／フィニッシュゲート」「シケインゲート」「水平ゲート」「ナイフエッジゲート」および、4本で1組の「クアドロゲート」が設定され、それぞれに異なる通過の仕方が決められている。ゲートへの接触や規定に満たない通過を行った場合、タイム加算あるいは失格のペナルティが科せられることになる。各ゲートの通過ルールは以下のとおり。

出典：wikipedia

スタート／フィニッシュゲート
　黒と白のチェック模様が施されている。ゲート上部50%の高さを（パイロットのヘルメットが）通過。1回目通過時は水面に対し0°±10°の姿勢。また後述のとおりスタート時には制限速度が定められている。

出典：wikipedia

シケインゲート
　色は赤。最後のパイロンまで、ゲート上部50%の高さを通過。

出典：wikipedia

水平ゲート
　色は青。パイロンの間隔は約14m。ゲート上部50%の高さを水面に対し0°±10°の姿勢で通過。

出典：wikipedia

ナイフエッジゲート
　色は赤。機体を90度バンクさせて翼と水面を垂直にする飛行技術を「ナイフエッジ」と呼ぶ。パイロンの間隔は約10mで、ゲート上部50%の高さを水面に対し90°±20°の姿勢で通過。傾ける向きも指定されている。

出典：wikipedia

クアドロゲート
　色は赤。パイロン4本で構成。ゲート上部50%の高さを水面に対し90°±20°の姿勢で通過。1度通過した後270°旋回して1度目と直交する形で通過する。

出典：wikipedia

コンピューターで最適化された、スティールチューブフレームのEdge 540は非常に軽量ですが、耐久性が高く、修理も簡単に行えます。
特殊なストレートエッジの主翼を持つEDGE 540は、Kirby Chamblissがエアロバティックの大会で乗り始めて以来、世界中で高い人気を誇っています。機体は最新のテクノロジーでリファインが重ねられており、そのユニークな主翼と共にデザイン性を重視した機体の先駆けとして知られています。
全長：6.3 m
翼長：7.44 m
ロールレート：420°/sec
クライムレート：1.1278 km/min
最高速度：425.97km/h （230kts）

出典：www.redbullairrace.com

MXS-Rは最新のデザインとテクノロジーを誇る機体として知られています。EDGE 540に匹敵する性能を持つことから「EDGE Beater」と呼ばれているMXS-Rは、空力性能の向上を目的としたソリッドモデリングによってデザインされており、その結果、既にレースシーンでは高評価を得ている他、その美しい流線型のデザインからパイロットからは芸術品として扱われています。MXS-Rのユニークな特徴は機体が宇宙用カーボンファイバーで組まれている点で、他の機体よりも頑丈で高い耐久性を誇っています。
全長：6.51m
翼長：7.32 m
ロールレート：420°/sec
クライムレート：1.0668 km/min
最高速度：425.97km/h （230kts）

出典：www.redbullairrace.com

2007年にAndras Voloscsukとハンガリー航空大学によってPeter Besenyei専用機として開発されたCorvus Racer 540は、比較的新しい機体です。2010シーズンにデビューしたばかりですが、既にTeam Bonhommeをはじめ、他のチームからも注目されています。
全長：6.57 m
翼長：7.4 m
ロールレート：440°/sec
クライムレート：1.3107 km/min
最高速度：444km/h （240kts）
最大G：+12G/-10G
主翼：カーボンファイバー製対称翼
搭乗パイロット：Besenyei

出典：www.redbullairrace.com

06年ワールド・チャンピオンのチャンブリス。実は07年も最後まで優勝を争うだろうと誰もが予想していた。しかし彼は新しいノックアウト方式というレースフォーマット導入にカンを軌道修正することができず、決勝を前にして早くも優勝戦線から脱落してしまった。昨シーズン08年も優勝争いに絡んだ一人であり、09年も優勝候補の有力人物である。人懐こくて誰にでも気さくで愛想のいいチャンブリス。けれど彼のそうした性格とはうって変わって、その飛行スタイルは超攻撃的。神ワザのようなターンはまさに目をみはるものがある。09年こそは勝利を奪い返すべく虎視眈眈と目を輝かせている。　

出典：www.airrace.jp

『ドイツのマティアス・ドルダラーは、何年にも渡る決意と努力を実らせてレッドブル・エアレースへの出場権を獲得した。24年の飛行経験を持つドルダラーは、ドイツ・アルプスの裾野で飛行訓練学校を経営している。4人の野心溢れるルーキーが出場する2009年はレースのヒエラルキーが大きく揺らぐ年になると考える彼は、運が良ければトップ10に食い込むことも可能だと言う。

出典：www.airrace.jp

06年のデビューを５位という有望な結果で終え、一躍その名を有名にしたものの、昨シーズンはマシントラブルに悩まされ総合８位という不満足な締めくくりとなった。けれどパースでの最終戦では何人かの優勝候補を破って２位表彰台をもぎとるなど、危なっかしながらも注目を集める存在だ。最近は速さを求めてマシン改造にやっきになるパイロットが多い中、グーリアンはそうした傾向を好まず、あくまでパイロットの技量にこだわったレースを、と望んでいる。09年はさらにハイレベルなレースが期待できそうである。　

出典：www.airrace.jp

趣味は？と聞かれて「ひたすら飛ぶこと」と答える超クールなパイロット、ニコライ・イワノフ。しかも、彼はどの飛行場でも常にベスドレッサーに選ばれるほど優れたファッション感覚の持ち主でもある。スタイリッシュなスカーフをオリジナルな結び方で首に巻き、常に気さくで話題も豊富な彼は、世界中のどのレースでもジャーナリストたちの人気の的だと言う。エアロバティックパイロット出身の彼の飛行スタイルは「空の絵画」と評されるほど華やかで洒落ている。

出典：www.airrace.jp