このキットが発売されたのは今を遠く遡る1981年で、現在発売中のフジミ インチアップシリーズ の中でも最古参のキットだ。ボディは、前後のエプロンが約2㎜切り詰められていて、この部分とCピラーの根本に割と目立つ金型のパーティングラインのズレがあることが主な修正点か。シャシーは前述の通り、割と実車に忠実に再現されたリヤシートはあるものの、フロントシートはメーカー不詳のバケットシートもどきだけなので、このあたりこだわる方は他キットから流用して修正するしかないだろう。インストルメントパネルは、スピードメーター/タコメーターのデカールが付属。ただし時計とラジオやベンチレーターコントロール部、フロアコンソールの2連メーターのデカール、その他もろもろのオーナメント、スイッチ類もモールドすらなく、当時のラインオフの状態にこだわりたい方はそれなりに技術と手間のかかる修正が必要である。作例は、キットの優れたボディを利用しつつ、S20型エンジンが付属するタミヤ製KPGC10のシャシーとコンバージョンしたもの。ホイールベースの延長と各部の修正、摺り合わせも綿密に行っている。