どんどん広がる小さな世界 ~ 第12回 国際鉄道模型コンベンションレポート (Zゲージメーカー編)

鉄道模型
カピの塚
どんどん広がる小さな世界 ~ 第12回 国際鉄道模型コンベンションレポート (Zゲージメーカー編)
こんにちは、カピの塚です。

Nゲージ鉄道模型よりも小さな世界が徐々に広がっています。
それが1/220スケール、軌間6.5mmのZゲージ鉄道模型の世界です。

今回のJAMコンベンションでもZゲージメーカーが集まって、
新製品の見本を沢山展示しておりましたので、
一挙にご紹介いたしましょう。

Platz(プラッツ)

Zゲージ オーバル基本セット
JAMコンベンション・プラッツ

直線レールと半径195mmのカーブレールを組み合わせた、
基本的な小判型レール配置となるレールセットです。
ロクハン製のクラシックトラックですが、
枕木の色はプラッツ限定のグレーになっています。

このほか、新幹線0系用の動力ユニットや走行用床下(シャーシ)など、
走行化パーツ各種の見本も展示されていました。

また、今後の予定品としては、キハ40系が開発進行中です。
キハ40形2000番台(国鉄色)から展開予定とのこと。楽しみですね。

PRMLOCO(プリモロコ/クラウンモデル)

▼485系 国鉄特急色
JAMコンベンション・プリモロコ
かつて食玩シリーズ「ZJゲージ」ならびにREAL ZJのブランド名で発売されていた、
485系がPRMLOCOでリニューアルされて帰ってきます。

食玩時代とは異なり、
台車はちゃんとしたスケールで作り直し、
ヘッドライトやテールライトの点灯化される他、
室内灯(発売予定品)の装着も可能になるとのことです。

まずは、国鉄特急色からの発売予定。
今後の情報をお楽しみに。

▼EF58形 直流電気機関車
JAMコンベンション・プリモロコ
現在はモックアップの段階ですが、今後EF58形を開発予定!

添えてある札によると、
原形小窓SGぶどう色2号、
上越型EG青15号・ぶどう色2号、
というラインナップとなる予定とのこと。

曲線を描く車体の造形もさることながら、
PRMLOCOでは初の旧形電機となりますので、
足回りの再現なども気になりますね。
今後の情報をお楽しみに。

▼レールクリーナー
JAMコンベンション・プリモロコ
これは便利、ペン型のレールクリーナーです。
マジックペンを持つようにしてレールや車輪をお掃除できます。
ペン先が汚れたら数ミリ切り落として綺麗な面を出すことで、
長く使うことができます。

ちなみに、ペン先の幅は線路幅に合わせてありますので、
2本のレールを一度に拭くことができますので効率的です。

▼複線架線柱
JAMコンベンション・プリモロコ
これまでは単線架線柱のみでしたが、
複線架線柱も加わることとなりました。

ROKUHAN(ロクハン/六半)

113系2000番台 湘南色 (4両セット)
JAMコンベンション・ロクハン

発売が待ち遠しい113系2000番台湘南色です。
彩色済みの試作品がようやくお披露目されました。

113系1500番台 横須賀色 (4両セット)
JAMコンベンション・ロクハン

そして1500番台は横須賀色が発売予定です。
ブックケースはこのようなデザインとなります。

JR東日本管内の113系はついに8月末で定期運転を終了し、
9月下旬にはさよなら運転を兼ねたイベントが行われます。
それと前後するかのようにZゲージの世界にデビューする113系、
Zゲージの世界でもぜひ長く走らせてあげてください。


室内灯 Aタイプ (1本入)
JAMコンベンション・ロクハン

発売予定の113系に取り付けられるオプションの室内灯パーツです。

JAMコンベンション・ロクハン
室内灯Aタイプを装着した場合、
このように夜間運転の雰囲気が再現できます。

後述の常点灯コントローラーを使用しているときは、
停車中でも明るく点灯させることが可能です。


▼常点灯コントローラー
JAMコンベンション・ロクハン
ロクハンの室内灯の点灯状態をコントロールする装置です。
進行方向のレバー、明るさ調節のダイヤルが主体のようです。
価格ならびに発売時期は未定です。

▼リバーススイッチ
JAMコンベンション・ロクハン
赤いレバーの付いたスイッチボックスがそれです。
単線の線路がポイントで分岐し、
一周廻ってもとのポイントに戻る線路配置をリバースと言いますが、
これの制御に関連するスイッチと思われます。
価格ならびに発売時期は未定です。



そしてこのほかの予定品としては、DD51形1000番台 A 寒地形 国鉄色が今冬発売予定。
さらにストラクチャーも開発中との情報です。


Tenshodo(天賞堂)

▼JAM会場限定品 プレミアムZスターターセット D51混合列車
JAMコンベンション・天賞堂
JAM会場だけでしか販売されないという、スペシャルセットです。
D51蒸気機関車、客車2両、貨車3両が入っています。
これにより買ったその日から混合列車を再現することが可能です。

混合列車とは、客車と貨車が一緒に連結された列車のことで「ミキスト」と呼ばれます。
昔は各地のローカル線にミキストが走っていたのです。
一見効率が良さそうですが実はそうでない場合もあり、
現在の日本ではこのような形態の列車はほとんど運転されていません。

JAMコンベンション・天賞堂
配置例です。
ロクハン製のレールとコントローラー、
天賞堂製の車両が入ります。
風景を印刷したジオラマシートが付属していますので、
簡単にレイアウト風に配置することができます。
なお、写真に写っているストラクチャー(さんけい製?)は別売です。

さて、天賞堂プレミアムZスターターセットの通常版は好評発売中です。
これからZゲージを始めてみたい方におすすめです。

▼急行形2系列製品化決定!
JAMコンベンション・天賞堂
天賞堂プレミアムZに新たに仲間入りする車種が発表されました。
165系急行形電車と、キハ58系急行形気動車です。
発売時期や価格などは未定ですが、
既に発売中のC62、D51、旧型客車、貨車などとも相性が良さそうですね。
国鉄の黄金時代が充実してきそうな気がします。


Zゲージ大集合

JAMコンベンション・速報
Zゲージをリリースしている各社が集まって発足した「Zゲージ連絡会」(仮称)が
イベントにて展示しているレイアウトです。
各社の代表的な製品を集めて作られているのが特徴です。
高架線上を走る新幹線0系はPlatz、地上の在来線は天賞堂の蒸気機関車と旧型客車です。
線路はロクハン、ストラクチャーはさんけいのものを主に使っています。
国鉄時代の郊外の風景といった感じでしょうか。

JAMコンベンション・速報
PRMLOCOのブースにあるレイアウトは、
基本的にPRMLOCOの車両が大集合しています。
JR貨物のEF64やコキ、日本石油輸送色のタキなどがいる関係で、
全体的にはJR化後の近年の雰囲気になっています。
この中だと旧客もイベント列車に見えてしまう不思議。



ご覧の通りこの数年の間で、
Zゲージの車両、線路、ストラクチャーなどが少しずつ増えてきています。
Zゲージの世界の広がりがおわかりいただけたのではないかと思います。

省スペースで内容の濃いレイアウトが作成できるようになると、
いろいろ夢が膨らんでくるのではないでしょうか。

これからも日本型Zゲージの発展に期待しましょう。


担当:カピの塚




★JAM国際鉄道模型コンベンションレポートバックナンバー

第12回 国際鉄道模型コンベンションレポート(レイアウト編その1) (2011/08/22)
第12回 国際鉄道模型コンベンションレポート(レイアウト編その2) (2011/08/23)
第12回 国際鉄道模型コンベンションレポート(レイアウト編その3) (2011/08/24)
近鉄2610系のコダワリ ~ 第12回 国際鉄道模型コンベンションレポート (大阪プラスチックモデル編) (2011/08/25)
Nスケール・東京モノレール1000形登場! ~ 第12回 国際鉄道模型コンベンションレポート (GREENMAX編+α) (2011/08/27)
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