こんにちは、カピの塚です。
最近、密かに模型化が相次いでいる西武鉄道の電車をご紹介しましょう。
※数ある西武鉄道の模型商品のうち代表的なものをご紹介しております。
長らく売切れになっているものや、既に予約締切になっている商品も含まれております。
あらかじめご了承ください。
特急電車
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< A1981 > 西武鉄道 10000系 「ニューレッドアロー」1次型 更新車 (7両セット)
西武鉄道の特急電車といえばニューレッドアロー、略してNRAです。
池袋線系統では池袋~西武秩父間の特急「ちちぶ」、池袋~飯能間の特急「むさし」、新宿線系統では西武新宿~本川越間の特急「小江戸」で使われています。
西武鉄道 10000系 「ニューレッドアロー」 3次型 (7両セット)と共に、マイクロエースから2007年に発売されました。
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< A1984 > 西武鉄道 10000系 「レッドアロークラシック」号 (7両セット)
初代レッドアローの5000系の塗装を踏襲した10105編成は「レッドアロークラシック」と呼ばれています。復刻塗装を行うと聞いたときはどうなるかと思いましたが、意外に似合っているのが良いですね。こちらもマイクロエースから発売予定です。
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< A1985 > 西武鉄道 10000系 「☆(ほし)のある町秩父長瀞」号 (7両セット)
有名旅行ガイド本に長瀞町の宝登山神社が掲載されたことを記念し、10107編成に特別装飾を施したものです。ニューレッドアローの塗装パターンでありながら、赤が緑になっているのが大きな特徴です。こちらもマイクロエースから発売予定です。
通勤電車
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< 4378 > 西武 30000系 池袋線 (動力付き) (基本・8両セット)
西武鉄道の新世代の通勤形電車で、愛称は「スマイルトレイン」です。従来の設計思想とは大きく異なり、西武電車の新しいイメージを打ち出す存在となっています。基本的には日立のA-train規格の電車ですが、やはり特徴的なのは、たまご型の正面デザイン。やわらかい雰囲気を醸し出すとともに、どことなく笑顔に見えますね。
こちらは、グリーンマックスから池袋線仕様の8両セットと2両セットが発売予定です。いずれも大好評ご予約受付中です。
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< 4291 > 西武 6000系 (副都心線対応) 基本3輛編成セット (動力付き) (基本・3両セット)
1992年に登場した電車で、地下鉄有楽町線との乗り入れ用に作られました。それまで西武鉄道の電車のイメージカラーといえば黄色だったのですが、6000系は同社初めての銀色ステンレス車体、そして青帯というデザインになりました。これはプロ野球団の埼玉西武ライオンズとイメージカラーを揃えたのか、ライオンズブルーという色だそうです。
有楽町線との乗り入れのほか副都心線との乗り入れなど、年を追って装備の変更が行われています。上記は副都心線対応改造された編成を再現したセットで、グリーンマックスからの発売されています。
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< 4341 > 西武 6000系 副都心線対応車 2012 基本4両編成セット (動力付き) (基本・4両セット)
同じく6000系ですが、こちらは「副都心線対応車 2012」と題し、来年から始まる東急東横線との乗り入れも踏まえ、最新版での模型化です。同じくグリーンマックスから発売予定です。
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< A7390 > 西武 4000系 登場時/屋根グレー (8両セット)
山岳区間を走る西武秩父線が開業20周年を迎え、西武秩父線向けの電車として登場したのが4000系です。先ほど、西武電車といえば黄色い電車と述べましたが、4000系は西武電車で唯一白地に青・赤・緑の3本の帯を巻く、いわゆる「ライオンズカラー」(オリジナル)となっています。
西武鉄道の電車で「ライオンズカラー」になっているのはこの他、山口線の8500系のみで、意外に少ないのです。グループ会社である近江鉄道の電車や、西武バス、伊豆箱根バスなどに採用されているので目にする機会は多いのですが。
西武鉄道内での運転に限らず、秩父鉄道にも乗り入れています。下り列車は横瀬で4両編成2本に分割し、長瀞方面、三峰口方面に分かれて運転されています。山岳区間で活躍の4000系はマイクロエースより発売予定です。
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< A7393 > 西武 4000系 ワンマン改造/シングルアームパンタ (8両セット)
同じく4000系ですが西武秩父線内でのワンマン運転が実施されるようになりました。シングルアームパンタグラフ搭載、西武グループ新ロゴの貼り付けなど、現在の仕様を再現したセットがこちらです。
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< A7693 > 西武 3000系 新色スカート付 新社紋 (8両セット)
1983年にデビューした電車で、一見すると101系や301系とそっくりですが、走行性能は2000系と同等となっており、いわばハーフの電車です。
101系などと見分ける場合は、正面に黄色の縦の鼻筋が通っていない所、側面に電動式の行先方向幕が設置されていることに注目です。
3000系はマイクロエースから発売予定で、新色、スカート付き、新ロゴ付という現行仕様となります。
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< A7694 > 西武 3000系 銀河鉄道999 デザイン列車 (8両セット)
3000系にはいわゆるラッピング列車がありまして、その一つがこの「銀河鉄道999デザイン列車」です。片側の先頭は車掌さん、反対側の先頭はメーテルを大きく描いています。
なぜ銀河鉄道999なのか、という疑問を浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんが、銀河鉄道999の原作者である松本零士氏は西武鉄道沿線在住で練馬区名誉区民です。また、練馬区の西武沿線にはアニメ関連の会社が多くあることでも有名。アニメ産業の振興や地域の活性化など願いがこの電車に込められているようです。
池袋線系統で運転されていますので、運が良ければ乗ることができます。
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< 4146 > 西武 2000系 初期車 更新車 6輛編成セット (動力付き) (6両セット)
西武鉄道の通勤形電車は20m車体・片側3つ扉というフォーマットが主流でしたが、さすがに西武新宿付近や池袋付近になりますと3つドアでラッシュの混雑を捌くのが難しくなっていきました。そこで、JRや他の私鉄で多く採用されている、片側4つ扉を西武で初めて採用したのが2000系。これにより、ラッシュ時間帯の乗降時分の短縮を図ることができました。
2000系は在籍両数も多く、さらに2両・4両・6両・8両と様々な編成を組むことが出来るため、需要に応じた列車の設定が可能という強みがあります。よって主力車両として西武鉄道のほぼ全線で使われています。
2000系は初期に作られたグループと、1988年にマイナーチェンジした新2000系に大別されます。グリーンマックス完成品シリーズから、2000系初期車が発売になり、大変好評を頂いております。
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< 439 > 西武 新2000系 4輛編成セット (基本・4両・組み立てキット)
こちらは新2000系と呼ばれるマイナーチェンジ版。窓回りや方向幕回りに黒を使うことで雰囲気が変わりました。グリーンマックスからは未塗装板キットと、塗装済みキットが発売中です。
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< 10-457 > 西武 新101系 新塗色 (基本・4両セット)
西武秩父線の開業に合わせて作られたのが101系で、高出力で山を登り、抑速ブレーキで山を下り、3つ扉で都心部のラッシュにも対応という、西武鉄道の求めるスペックを凝縮した電車です。性能面の設計思想は現在のニューレッドアローにも受け継がれています。
初期の101系と、1979年から増備の新101系とでデザインが異なりますが、KATOからは新101系がロングセラー商品として発売されてきました。
ちなみに新101系は4両編成または2両編成ですが、これを8両固定編成にしたものは301系という形式が充てられています。形式名の呼称は異なっても性能やデザインは全くと言っていいほど同じです。
なお、新型車の増備に伴って新101系は支線での運用が主になっている他、一部の編成は上信電鉄、三岐鉄道、伊豆箱根鉄道、秩父鉄道、流鉄(総武流山電鉄)などに譲渡されております。
懐かしの西武電車
今では見ることが出来なくなった懐かしい西武電車も模型化されています。
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< 410 > 西武 5000系 レッドアロー 6輛編成セット (6両・組み立てキット)
初代レッドアローとして活躍した5000系電車です。グリーンマックスからは未塗装板キットが発売中です(現在品切れ中)。
またトミックスからは1980年代に完成品が発売されましたが、1997年発売のファイナルセットを最後に、長らく生産されておりません。リニューアル再生産も待ち遠しいところかもしれません。
※カトーから新たに
完成品の車両セットが2014年春に発売予定です。(2013/12/10追記)
なお、実車は10000系に交替して引退となりましたが、その10000系には5000系の足回り部品が使われています。10000系を作るために5000系を順番に廃車するという、他社ではあまり見ない方法がとられていました。西武秩父線には同じ性能の電車が必要という事情があったようです。
現在西武鉄道には横瀬車両基地に先頭車1両と、先頭部のカットボディ1個が保存されています。また、富山地方鉄道に車体のみ譲渡され、16010形となって活躍中です。富山地鉄ではJR 485系や京急1000形の廃車部品を調達し、それを取り付けて再生させたというから驚きです。
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< 10-460 > 【特別企画品】 西武 301系 旧塗色 (10両セット)
301系自体は現在も西武鉄道に残っていますが、こちらはちょっと懐かしい旧塗装の仕様です。側面と妻面の窓回りにベージュが使われています。
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< 10-1101 > 西武鉄道 101系 (初期形・冷房) (基本・4両セット)
初期の101系は新101系と区別のため旧101系とも呼ばれています。先述の通り西武秩父線開業に合わせて登場したもので、山岳路線向けの性能と都内方面への通勤電車としての設備を兼ね備えた車両です。新101系と異なり、701系・801系のデザインを踏襲しているのが外観上の特徴です。
実車は全て引退済みです。廃車時に捻出した部品を4000系、9000系、10000系などに流用した他は、一部の車両は先ほど新101系の項目で述べた各地の鉄道会社に譲渡されました。
初期の101系はKATOから完成品が発売予定です。また、グリーンマックスからは
未塗装板キットが発売中で、正面パーツの選択で旧101系・新101系どちらも作成が可能です。
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< 10-1103 > 西武鉄道 101系 (赤電) (4両セット)
もう10年以上前の話になりますが、2001年の西武トレインフェスティバルの開催に合わせ、101系を赤電と呼ばれる黄色世代よりも前の時代の塗装に塗った編成が登場しました。
もちろん101系自体はデビュー時から黄色の電車です。既に引退済みでデザインが似ている701系・801系は赤電塗装の時代があったので、701系・801系の赤電時代をイメージした模擬塗装と捉えて良いかと思います。
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< A1062 > 西武 701系・新色 (基本・6両セット)
1963年から1997年まで活躍した701系です。先に登場した601系を踏襲しつつ、行先方向幕設置で少し近代的なデザインになったのが大きな特徴で、その思想はその後101系に引き継がれています。
701系には601系の中間車を増結した編成あったり、雨樋と台車などの若干の仕様変更をした801系や、編成組み換えで余った先頭車を動力化した新501系などがあります。
完成品はマイクロエースから好評発売中です。
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< A1060 > 西武 701系 旧塗装・冷房車 (6両セット)
同じくマイクロエースから発売の701系でこちらは旧塗装、すなわち赤電塗装の時代を再現したものです。
こちらも好評につき品切れ中です。
701系・801系は引退後はまだ使えそうな部品を新2000系の製造用に供出して廃車になっていますが、一部の車両は上信電鉄、総武流山電鉄(現・流鉄)、伊豆箱根鉄道、三岐鉄道、近江鉄道に譲渡され、その一部も現在も活躍中です。
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< 224051 > 鉄道コレクション 西武鉄道571系 (2両セット)
571系はもともと551系の増結用中間車として作られた電車(モハ571形とサハ1571形)です。他の系列が旧性能から新性能へ順次バージョンアップする過程で、2両編成の旧性能電車が不足する事態が発生しました。そこで、旧性能電車でもまだ使えそうなモハ571形とサハ1571形に注目。運転台を取り付け、先頭車化改造し、その結果571系という新しい形式が設定されました。571系は総勢10両のグループで末期は多摩川線での運用が主となりました。
他線から転属してきた後継の電車に置き換えられ全車引退しており、うち2両のみ三岐鉄道に譲渡され601系と名を変えて活躍しました。
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< 429 > 西武 451系 4輛編成セット (4両・組み立てキット)
このキットなかなか凄いんです。商品名は「451系」と書いてありまして、ストレートに組み立てると451系2両編成×2本となります。
しかし、部品の組み合わせや側板の切り継ぎ加工などにより、451系4両編成×1本、551系4両編成×1本、601系4両編成×1本、というように、20m級3扉車、扉間に2個1組×2の窓がある、かつての西武に多く存在した同じフォーマットの通勤形電車を作ることができます。
451系のデビュー当時は赤電より前の世代、黄色+茶色という塗装でしたので、そのようなカラーバリエーションも楽しめます。また、総武流山電鉄、一畑電鉄、上信電鉄へ譲渡された車両も作ることもできます。
複数の形式の電車が作れるキットは、デザインを多少混ぜて設計していることがありますので、多少の細部の違いはありますが、一つのキットで何通りも楽しめるという点は大きいかと思います。
編成も最短2両編成ですので、未塗装板キット入門にいかがでしょうか。
おまけ:西武電車用塗料
GREENMAXとガイアノーツから西武電車用の塗料が発売されていますので、キット製作や塗り替えに挑戦される方はご参考にどうぞ。なお、色合い、隠ぺい力、塗装対象素材との相性などはメーカーや塗料そのものによって異なります。実際に試し塗りをして比較検討し、自分なりに合うものを探してみるのもよろしいかと思います。
余談(1)
「西武鉄道」という会社名は実は二代目。初代の「西武鉄道」は現在の西武国分寺線などを運営していた川越鉄道が、西武軌道などを吸収合併した後に「西武鉄道」と名乗るようになりました。戦後、現在の西武池袋線などを運営していた武蔵野鉄道などと合併し「西武農業鉄道」に改称したため一旦「西武鉄道」の名前が消滅していますが、その後数年もたたないうちに「西武鉄道」に改称し、現在に至ります。
余談(2)
ライオンズは、本拠地を福岡から所沢へ移してから球団名に「西武」を冠していますが、移転当時は西武鉄道は親会社ではなかったため西武グループを指していました。プリンスホテルを経て、西武鉄道が親会社になったのは意外に最近で2009年からです。これは本拠地である埼玉県への地域密着を強化することが目的のようで、現在は西武の前に埼玉を付けて「埼玉西武ライオンズ」となっているのは皆様もご存じの通りです。
担当:カピの塚@行けばわかるさ、西武所沢プチ迷宮。