こんばんは、カピの塚です。
1月に開催されたトミーテック新商品説明会のレポートの続きです。
今回はTOMIXの試作品展示の様子をご覧いただきましょう。
※展示物はいずれも試作品です。今後、発売までの間に改良される場合があります。
※写真は色調を補正し実際の色に近づけようとはしましたが、実際の商品とは異なる場合があります。
※一部の商品はあまりにマニアックなため私の知識不足により誤った説明をしているかもしれません。
それではどうぞ。
●92442 国鉄 キハ58系 急行ディーゼルカー (アルプス・八ヶ岳) (基本・4両セット)
●92443 国鉄 キハ58系 急行ディーゼルカー (アルプス・八ヶ岳) (増結・4両セット)
かつて中央本線で活躍した急行列車「アルプス」&「八ヶ岳」を再現するセット。
後述の富士急行直通の急行「かわぐち」も連結して、最大12両編成で運行されていました。
▲キハ58-400
タイフォン形状をスリットタイプで再現しました。
▲新規作成のキロ58
2エンジン車のため水タンクが屋根上にあります。
▲キハ28-2500
発電機やフィルターの形状などを再現しました。
●92172 富士急行 キハ58形 (キハ58001・キハ58003) (2両セット)
急行「かわぐち」としても使われ、国鉄中央線に乗り入れていた富士急行のキハ58。
キハ58系を私鉄が所有しているだけでも珍しいのですが、003号はキハ58系列でもさらに珍しい両運転台車でした。
▲キハ58001
非冷房車を再現しています。
▲キハ58003
両運転台のスタイルを初めて作成。
キハ58003は予備車もしくは増結用として作られた両運転台車です。
キハ58の両運転台車は国鉄には存在しなかったため、富士急行オリジナルとなります。
ちなみに、キハ58を両運転台化改造した車両が国鉄末期~JRに作られましたが、これらは形式名がキハ53となり、富士急行のキハ58003とは窓の配置なども異なります。
よって、キハ58と名乗る両運転台車は富士急行のキハ58003が後にも先にも唯一無二の存在となったのです。
富士急行のキハ58セットは2両セットでどちらも車番印刷済です。
しかし1両しか存在しないキハ58003を製品化するTOMIXに驚きです。
●92446 JR 489系特急電車 (白山色) (基本・5両セット)
●92447 JR 489系特急電車 (白山色) (増結・4両セット)
1989年~2000年頃まで施された「白山色」の塗り分けの489系を再現したセット。
▲489系白山色
上野寄りの先頭車は連結器が露出しています。
EF63と連結して横軽協調運転を再現できます。
▲モハ489 (ラウンジ&コンビニエンスカー)
洗面所窓(写真右端)が残っている姿を再現。
他の車両は洗面所窓が撤去されたあとの姿となります。
●92444 JR 169系電車 (長野色) (基本・3両セット)
●92445 JR 169系電車 (長野色) (増結・3両セット)
碓氷峠廃止前より長野地区の169系は長野色と呼ばれる爽やかなカラーリングが施されていました。
先ほどの489系白山色やEF63と一緒に揃えたい信越本線コレクションのひとつ。
▲展示品は旧製品でした。
●92991 【限定品】 JR 300-3000系 東海道・山陽新幹線 (16両セット)
もうすぐ引退が近づく300系新幹線。
JR西日本に所属する車両は3000番代に区分されています。
JRマークその他、始め細部の仕様がJR東海所属車とは異なります。
▲16両フル編成で発売予定です。
●92815 JR 500-7000系 山陽新幹線 (こだま) (8両セット)
東海道・山陽新幹線の「のぞみ」から撤退後は、編成短縮改造が実施され、
山陽新幹線区間において「こだま」として使われている500系を再現。
▲実車同様の8両セットで発売予定です。
500系はただ単純に中間車を抜いて編成を短くしたわけではなく、
いろいろ改造されてますので、番台区分が7000番台になっています。
よって模型も、従来品の500系とはいろいろ違うわけです。
●92420 JR 225 0系近郊電車 (基本A・3両セット)
●92421 JR 225 0系近郊電車 (基本B・4両セット)
●92422 JR 225 0系近郊電車 (増結・5両セット)
●92982 JR 【限定品】 225 0系近郊電車 (6両固定編成セット)
●92438 JR 225 5000系近郊電車 (基本・4両セット)
●92439 JR 225 5000系近郊電車 (増結・4両セット)
国鉄時代からの伝統「新快速」、そして「関空快速」に使われるJR西日本の最新型電車。
TOMIXから新快速関連の車両が発売されるのは珍しいです。
▲先頭車クモハ225形未塗装サンプル。
▲屋根上はこのようになっています。
▲窓から見える座席表現にも注目。
▲新快速の先輩の221系や223系とは異なる新しい顔つき。
▲先ほどとは別のクモハ225形です。
225系はクモハ225形、クモハ224形、モハ225形、モハ224形の4形式で構成されているので覚えやすいですね。
全電動車方式で、各車の基本的な違いは乗務員室の有無とパンタグラフの有無で区別するわけです。
編成も4・6・8両編成になるようにセットを組み合わせて連結すればOKです。
●92841 JR 583系 電車 (JR東日本N1・N2編成) (6両セット)
昼夜兼用で大活躍した寝台特急用電車の583系。
JR東日本に残るN1+N2編成は、2011年に仙台支社から秋田支社に移籍。
同社管内では最後の編成。
▲2011年~2012年現在のN1+N2編成を再現。
トレインマークは「あいづ」が装着済み。
秋田支社管内の臨時列車「わくわくドリーム」のトレインマークも付属。
●92834 JR E1系 上越新幹線 (MAX・新塗装) (基本セット)
●92835 JR E1系 上越新幹線 (MAX・新塗装) (増結セット)
E1系は日本で初めての全車二階建ての新幹線。Maxの愛称で通勤ラッシュに大活躍。
2003年からリニューアル工事が実施され、外装は「朱鷺色」と呼ばれるピンクの帯を境にしたツートンカラーになりました。
▲基本セットと増結セットでフル編成になります。
東北新幹線にE4系が導入されてからは上越新幹線で活躍中ですが、
とある新聞の記事によれば2012年7月から順次廃車が始まるそうで、
この報道が確かであればE1系の活躍も残りあと4年程度となりそうです。
●JR キハ120形 ディーゼルカー (越美北線・首都圏色) (2両セット)
JR西日本のローカル線で活躍のキハ120形。
2011年、越美北線に“首都圏色”に塗り替えられた車両が登場。
▲2両セットです。
実車はトイレ設置工事が行われた関係で一部の窓が埋められました。
それを再現するために車体パーツは新規作成。
従来品の塗り替え品というわけではありません。
●9197 【限定品】 JR EF65-1000形 電気機関車 (1059号機・JR貨物試験色)
EF65形の1059号機は、JR貨物発足時に試験塗装が実施されました。
引退まで20年以上も試験塗装のままだったことから、ファンの間では“センゴック”と呼ばれた有名な機関車でした。
▲車体側面の巨大なJRマークが印象的です。
▲前面警戒色は黄色で、文字通り目立つ色。
前面の手摺や解放テコなどは別パーツ。
細かく作られていますねぇ。
限定品ですので、記念に1台いかがでしょう。
運転会などでも際立つと思います。
●92844 JR 183・485系 特急電車 (北近畿) (6両セット)
北近畿ビッグXネットワークというJR西日本の特急列車網がありますが、
それを形成する列車の一つが特急「北近畿」です。
JR西日本に所属する183系は、485系から交流機器撤去改造によって作られた車両なので、JR東日本の純粋な183系とは違います。
ビジュアル的には485系そのまんまですが、中間のモハ182-800を見れば屋根上および床下から交流関連の機器が無くなっているのであぁ183系なんだなとわかるわけです。
▲クロハ183-800
JRマークやグリーン車マークは印刷済み。
国鉄特急のシンボルマークは金色。
側面窓回りの赤帯は下に細い帯が一本追加されているのが特徴。
このセットには485系の中間車が2両含まれています。
この2両も赤い細帯が追加された仕様となります。
●92992 【限定品】 JR 183・485系 特急電車 (北近畿・クハ183-801) (6両セット)
同じく183・485系の特急「北近畿」ですが、こちらは限定品。
▲クハ183-801
もともと中間車のサハ481を先頭化改造してクハ481-802となり、それを再改造してクハ183-801となったという複雑な経歴のある車両。
正面の貫通扉が元中間車ですといわんばかりの形状をしています。
その関係で国鉄特急のシンボルマークが平面的なものを取り付けています。
この特殊な先頭車が入る関係でこのセットは限定品となっているわけです。
ちなみにこの形状は唯一というわけではなく、実車では他にクハ183-851も同様です。
▲一緒に並べてあったクハ183-700と思われる先頭車(92844の先頭車?)
この限定品セットではクハ183-801の反対側に連結されるのはクロハ183-801と案内されています。
クロハ183-801はクハ481-200からの改造車でもとは貫通扉がある正面だったのですが、
踏切事故からの復旧工事の際に非貫通化されました。
しかし、トレインマークはもとからの貫通扉付先頭車用の縦長のものが使われているため、
他の非貫通先頭車と比べてると少々違和感がある顔つきになっています。
この形態は唯一無二であり、再現するとなりますと極めてマニアックな領域に足を踏み込むことになります。
いずれにしましても、「北近畿」で使われた183系・485系はいずれも個性派揃いです。
TOMIXがどこまで挑戦してくれるのか、私たちは固唾を飲んで見守りましょう。
それにしても、485系が中間に混ざって連結されているということは、
実車は形式名が183系に変わっても基本のシステムは485系と共通なんですかね。
(模型はそういうことを気にせずとも連結器さえ同じならば連結可能ですが)
と、説明が間違いなく長くなってしまう車両をご紹介したところで、ここで一旦区切ります。
続きは次回ご紹介いたしましょう。
担当:カピの塚@モーレツ宇宙海賊は見てます。
余談:
MICRO ACEの
国鉄キハ07系200番台標準色樽見線セットとTOMIXの
富士急行キハ58セット。
どちらも後に有田鉄道に譲渡された車両で、ほぼ同時期に有田鉄道に在籍していました。
Nゲージの世界では在りし日の有田鉄道が復活可能というわけですね。