トミーテック新製品説明会レポート 2015夏【TOMIX編その3】

鉄道模型
カピの塚
トミーテック新製品説明会レポート 2015夏【TOMIX編その3】

こんにちは、カピの塚です。

7月8日(水)に都内で開催されたトミーテック新製品説明会(流通業者向け)のレポートの続きです。前々回、前回に続きましてTOMIX新製品のサンプル展示をご覧ください。

JR キハ187-10系 特急ディーゼルカー (スーパーおき)
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示
山陰地区の特急列車で活躍する気動車で、カーブ区間でも遠心力を軽減しスピードアップを図ることができる「振り子式」が採用されています。10番台は0番台の改良形で、将来の130km/h運転を見越して準備工事がなされたグループです。
なお、展示されている模型は前回品ですのであくまで参考としてご覧ください。

JR キハ187-500系 特急ディーゼルカー (スーパーいなば) セット
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示
同じく山陰地区の特急で活躍の気動車です。500番台は「スーパーいなば」用に増備されました。智頭急行線に乗り入れる関係で0番台・10番台とは保安装置の装備が異なっているほか、窓やドアの配置が異なっているのが外見上の特徴です。
なお、展示されている模型は前回品ですのであくまで参考としてご覧ください。

箱根登山鉄道 2000形 サン・モリッツ号 (アレグラ塗装) セット
箱根登山鉄道 2000形 サン・モリッツ号 (レーティッシュ塗装) セット
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示

TOMIXはこれまでに箱根登山鉄道1000形「ベルニナ号」と、3000形「アレグラ号」をNゲージで製品化しておりましたが、その間の世代である2000形がようやく製品化されることとなりました。2000形は「サン・モリッツ号」という愛称がありますが、これは箱根登山鉄道と姉妹鉄道として提携しているスイスのレーティッシュ鉄道に因んだものです。

製品は3000形「アレグラ号」と塗装をお揃いにした「アレグラ塗装」と、氷河特急の名前でも有名な「レーティッシュ塗装」の2パターンになります。この日の説明会では未塗装状態のボディが展示されておりました。

小田急 4000形 基本セット
小田急 4000形 増結セット
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示
小田急4000形は小田急電鉄と東京メトロ千代田線を直通する通勤形電車で、小田急側の乗り入れ車両としては三代目になります。車両の性能的な面ではJRのE233系をベースとしております。

TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示

東京メトロ千代田線はJR常磐線とも直通運転をしており、JR側は乗り入れ車両の五代目としてE233系2000番台を用意してきています。今回は展示がありませんでしたが、TOMIXではJR側の乗り入れ車であるE233系2000番台も追って発売予定です。

JR E233-2000系 通勤電車 基本セット
JR E233-2000系 通勤電車 増結セット

現状では、東京メトロの千代田線用の電車である6000系と16000系は、一部の6000系を除きほとんどの編成が小田急線とJR常磐線の両線に乗り入れができるため、小田急~東京メトロ~JRの3社の通し運転が可能です。一方で、小田急車とJR車は保安装置の都合で東京メトロの線路へは乗り入れられますが互いの会社の線路には乗り入れないのが昔からのルールでした。しかし、将来的にはこの小田急~東京メトロ~JRの3路線を、小田急車およびJR車でも通しで運転できるよう準備を進めているようです。乗り入れの制約が減れば仮にダイヤ乱れが発生しても柔軟な対応ができるようになり、乗客の利便性や車両の運用効率が上がるという利点があります。近い将来、E233系2000番台が小田急線内でロマンスカーと並走や離合したり、その逆に小田急4000形がJR線内で特急「ひたち」や常磐快速線の電車と並走や離合する光景が見られるようになる、はずです。

地下鉄の電車の模型は、実物が地上をあまり走らないことや通勤形が主体であることから地味に見られがちではあるのですが、今回の場合は東京メトロ千代田線と乗り入れ先の小田急線とJR常磐線のルートを巡るNゲージ車両は他社からも様々発売されておりますから、一緒に遊べる車種が多いことが特筆できます。


ベーシックセットSD 225系 新快速 (3両セット) (レールパターンA)
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示

TOMIXでNゲージ鉄道模型を始める際はまず「ベーシックセット」と呼ばれる、車両、線路、コントローラー(パワーユニット)の基本的なアイテムをひとまとめにした入門セットを買って始めるのが王道です。そのベーシックセットシリーズの最新アイテムは、関西地区ではおなじみの225系新快速を3両編成でフューチャーしたものとなっています。これに標準的な半径のカーブレールを含んだ1周分の線路と、入門に最適なシンプルなコントローラーがセットされておりますので、このセットが1つあれば、その日からNゲージ鉄道模型を始めることができます。


Fine Track レールセット 立体交差化セット (レールパターンC)
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示

TOMIXのベーシックセットでNゲージ鉄道模型を始めてしばらくしますと、何らかの変化を求めたくなります。シンプルな1周分の線路に物足りなさを感じたのであれば、立体交差を取り入れてみるのはいかがでしょうか。この「立体交差化セット」は、勾配を構成するための高架線路と橋脚、そして緑色の鉄橋がひとまとめになっています。ベーシックセットに付け足しますと、地上線から高架にあがり、鉄橋を使って地上線を渡って、再び地上に降りてくる、二重ループの立体交差の線路配置にすることができます。

線路配置に変化を求める場合に単品の線路を買い足すのも良いですが、その場合は線路配置を事前に設計して必要な長さの線路はどれで何本必要なのかを把握して買い足すことになりますが、ビギナーの方にとってはなかなか難しいものです。TOMIXが提唱する発展パターンに必要な線路類をまとめたレールセットがあれば比較的簡単に拡張作業ができます。しかも単品で集めるよりも割安な価格設定になっている点にも注目です。


Fine Track バリアブルレールV70 (F)
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示

鉄道模型において、板に線路を固定して、建物、山、川、植物など線路沿いの風景を再現したジオラマを「レイアウト」と呼びます。レイアウトには据え置きのものと分割して持ち運びが可能なものに大別されますが、その分割式のレイアウトを「モジュールレイアウト」と呼びます。分割式ということはサイズが控えめで持ち運びができ、他のモジュールレイアウトと線路を繋いで組み合わせごとに違う風景を楽しむことができる、という利点があります。

モジュールレイアウトには一定のルールに沿って線路が敷設されますが、両端に30~40mm程度の余白部分を残すのが基本的な決まりになっています。隣のモジュールレイアウトと接続する際に、この余白部分に長さが変えられる線路を用いるのですが、TOMIXでは「バリアブルレール」という名前でかねてより製品化されています。TOMIXのバリアブルレールは70~90mmの範囲で長さを自由に変えることができますので、モジュールレイアウトの余白部分の微妙な違いをうまく調整してくれる便利な線路です。

今回、枕木のデザインなどが変更となったリニューアル品が登場いたします。

Fine Track ワイドPCバリアブルレール V70-WP (F)
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示

TOMIXの線路は「ファイントラック」という名前のシリーズでシステム展開されています。そのうち、「ワイドレール」と呼ばれる新しいタイプの線路は、砂利部分を広げ複線間隔を維持しやすくし、オプションパーツの取り付けて高架線にも変えることができる、画期的な構造をしています。そのワイドレールにはバリアブルレールがまだ製品化されておりませんでしたが、今回新たに加わることとなったようです。先ほどのバリアブルレールと同じく70~90mmの範囲で長さが変えられます。続報をお待ちください。


JR 19D-42000形コンテナ (3個入)
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示

19D形コンテナはJR貨物のコンテナの主力形式のひとつで、1996年から使われ始めています。その後何度かの仕様変更が重ねられており、コンテナ番号42000番台は2014年から製造されている最新型です。外見上では塗装変更が行われ、「JRF」ロゴと白線が無くなったのが大きな特徴です。

私有 UR19A-10000形コンテナ (日本石油輸送・ピンク) (3個入)
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示

UR19A形コンテナは12フィートサイズの冷蔵コンテナで、断熱材を利用することで保冷・保温性能を備えています。この模型は日本石油輸送(JOT)が保有する最新のコンテナで、同社のWebによると農産物、食料品、化学工業品などを運ぶ際に使用しているそうです。JOTのコンテナはこれまで様々なデザインが採用されてきましたが、冷蔵コンテナは白を基調に側面扉に縦に赤帯や青帯を入れていました。今回、ピンクが採用されており、しかもシャボン玉の絵が描かれている可愛らしいデザインですので、貨物列車に新たな華を添えてくれます。

16番 私有 UR19A-10000形コンテナ (日本石油輸送・ピンク) (3個入)
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示

先ほどのUR19A形コンテナの16番(1/80スケール、16.5mmゲージ)用の商品です。

ガソリンスタンド (シェル)
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示

ガソリンスタンドの新たなバリエーションで、シェル仕様が登場予定です。現在版権元監修中とのことですので、参考としてご覧ください。また、発売時期など詳しい情報も追ってアナウンスされる予定です。


●TOMYTEC ザ・トラックトレーラーコレクション シェル石油ローリー 2台セット
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示

こちらはTOMYTECのジオコレの新作で、ザ・トラックコレクションとザ・トレーラーコレクションを融合させた商品。シェル仕様の車両が2台入っております。先ほどのガソリンスタンドと一緒に飾るのも良いですね。

パワーユニット N-DU101-CL
TOMYTEC 新製品説明会 サンプル展示

かねてより予告されている新しいパワーユニットです。マスコンが左手ワンハンドル型となっている運転台をイメージしたものです。鉄道模型の楽しみの一つである、運転台操作の楽しみの幅を広げてくれるアイテムです。続報をお待ち下さい。


TOMIXのサンプル展示のリポートは以上となります。


担当:カピの塚


★★★ 第37回 鉄道模型ショウ のお知らせ ★★★

夏休みのお楽しみ、毎年恒例のイベントが始まりました。2015年7月29日(水)より8月3日(月)まで、東京・松屋銀座のイベントスクエアにて第37回 鉄道模型ショウが開催されております。

松屋銀座 新着情報 第37回鉄道模型ショウ
▲松屋銀座の鉄道模型ショウ特設サイト


KATO、TOMYTEC・TOMIX、GREENMAX、DDF、MICRO ACE、MODEMO(ハセガワ)が出展し、新製品の展示や予定品の発表を行っております。また、今年の特別展示は「さよならブルートレイン」と題し、今年8月に運行が終了するブルートレイン「北斗星」の歴史や、Nゲージで再現する夜間走行など盛りだくさんの展示となっています。

お近くの方はぜひ足をお運びください。ホビサーチBlogでも後日リポートを掲載予定です。




★★★ バックナンバー ★★★

トミーテック新製品説明会レポート 2015夏【1/12小物・フィギュア編】 (2015/07/09)
トミーテック新製品説明会レポート 2015夏【新製品発表スライドショー編】 (2015/07/09)
トミーテック新製品説明会レポート 2015夏【建物コレクション・情景小物編】 (2015/07/10)
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トミーテック新製品説明会レポート 2015夏【TOMIX編その1】 (2015/07/16)
トミーテック新製品説明会レポート 2015夏【TOMIX編その2】 (2015/07/29)

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